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「胃がん手術後」は何を控えた方が良い?手術後の注意点・予防法を医師が解説!

 公開日:2025/11/29
「胃がん手術後」は何を控えた方が良い?手術後の注意点・予防法を医師が解説!

日本人に多いがんの1つが胃がんです。

食べ物を消化し腸に食べ物を送り出す働きを持つ胃は、私たちの健康な生活において重要な臓器です。

大切な臓器の1つであるからこそ、胃がんについて理解しておくことが健康な体・生活の維持につながります。

本記事では胃がんのリスクを減らすポイントについてもご紹介いたします。

※この記事はメディカルドックにて『「胃がん」のサインとなる症状や原因はご存知ですか?』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

中路 幸之助

監修医師
中路 幸之助(医療法人愛晋会中江病院内視鏡治療センター)

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1991年兵庫医科大学卒業。医療法人愛晋会中江病院内視鏡治療センター所属。米国内科学会上席会員 日本内科学会総合内科専門医。日本消化器内視鏡学会学術評議員・指導医・専門医。日本消化器病学会本部評議員・指導医・専門医。

胃がんのリスクを減らすポイント

問診表

胃がんの予防法はありますか?

胃がんだけではなくがん全般の予防として、禁煙節酒バランスの良い食事適度な運動適性体重の維持が有効であることがわかっています。
胃がんの場合はこれらの予防要因に加えて、塩分を控えた食生活ピロリ菌の除菌も有効な予防方法として挙げられます。
また、万が一胃がんになった場合に早期発見に努めることも重要です。胃がんは、不治の病ではありません。近年、診断・治療技術が進み、胃がんは治りやすいがんになっています。
早期発見ができれば殆どの場合治療が可能となり、進行がんでも治癒率は50%前後に達しています。胃がんリスクを減らす生活を心がけるとともに、早期発見のための定期的な検診が大切です。

手術後の生活で気をつけることを知りたいです。

胃を切除する手術後は、食後に動悸・発汗・めまいなどが起こるダンピング症候群や貧血などが起こりやすくなります。そのため、食事の摂り方・内容に注意が必要です。
ダンピング症候群の予防には、食事の回数を増やす1回の食事量を減らすゆっくりとよく噛んで食べるなどが有効です。
また、胃の入り口部分を切除した場合は、逆流性食道炎になる場合があります。症状を抑えるために、就寝の2~4時間前には食事を済ませる食後すぐに横にならない脂肪の多い食事を控えることが大切です。

リハビリなどは必要ですか?

リハビリは、がんやがんの治療による体への影響に対する回復力を高め、体の能力の維持・向上のために行われるものです。また、がんによる心と体の様々な辛さ・ストレスを和らげる緩和ケアの1つとしても行います。
そのため、リハビリが必要不可欠なものと断言はできませんが、社会復帰生活の質の向上のためにもリハビリを行うことが好ましいです。
がん治療中・治療後は、体を動かす機会が減り身体機能が低下しやすいです。そのため、筋力トレーニング・有酸素運動などをリハビリとして行うことが重要と考えられています。
日常生活の中でできるトレーニングもあるため、医師を相談しながらリハビリを行っていきましょう。

最後に、読者へメッセージをお願いします。

胃がんと聞くと、不治の病・生存率が低い病とイメージする人も多いかと思います。しかし、早期胃がんの場合相対生存率は約96%と、死に至る病気ではなくなってきています。
胃がんは、早期発見することで治療も行いやすく根治が望める病気です。しかし、自覚症状がないまま進行する厄介な病気でもあります。
体に異常がなくても、定期的に検診を受けるようにしましょう。また、ピロリ菌の除菌・がん予防につながる生活習慣も大切です。
定期的な検診規則正しい生活習慣を心がけ、胃がんの早期発見・予防に努めていきましょう。

編集部まとめ

お腹に手を当てる女性
多くの人が、がんは命を脅かす怖い病気と思っているかもしれません。

一方で、日本人が一生のうちにがんと診断される確率は男性で約65%、女性で約50%といわれています。

現代社会に生きる私たちにとって、がんは他人事ではなく身近な病気の1つといえるのです。

胃がんは、がん罹患総数の中で3番目に多い病気です。しかし、医療の発達によって死に直結する病気ではなくなりつつあります。

健康な生活を維持していくためにも、胃がんにならないための予防・早期発見のための検診が大切です。

胃がんについてしっかり理解し、まずはリスクを下げる生活習慣を心がけていきましょう。

この記事の監修医師

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