「へバーデン結節」の初期症状・好発年齢はご存知ですか?【医師監修】

へバーデン結節とは、人さし指から小指の第1関節が腫れたり変形したりしてしまう病気です。原因不明の病気であり、非常に恐ろしい病気といえます。
自分の手に症状が現れたときに慌てることがないよう、具体的な症状や治療方法について把握しておきたいと考えている方もいるのではないでしょうか。
そこで本記事では、へバーデン結節の症状を解説します。初期症状や原因、発症しやすい年齢なども詳しく解説するので、参考にしてください。

監修医師:
郷 正憲(徳島赤十字病院)
※この記事はMedical DOCにて『「へバーデン結節」の初期症状・発症時にやってはいけないことはご存知ですか?』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。
目次 -INDEX-
ヘバーデン結節の特徴
ヘバーデン結節のどのような症状なのか教えてください。
また、同様の症状が親指に発症するケースもあるのです。腫れや痛みがあるため、動きも悪くなり強く握ることが難しくなってしまいます。
また、第1関節の近くに水ぶくれの様なものができることがあります。これは、ミューカスシストと呼ばれる粘液嚢腫です。
発症が多くなる年齢は何歳くらいですか?
さらに、肥満の方に多くみられることも分かっているため、食生活が乱れている方も発症しやすいといわれている病気です。
初期症状はどのようなものですか?
しかし、時間が経過すると横に曲がるような側方異変と呼ばれる変形や、屈曲した状態で関節が固まるなどの状態へと進みます。
そして、固まり切ってしまうと痛みがなくなる傾向があるのも特徴です。初期症状は、わずかな見た目の変形・腫れ・痛みですが、時間の経過で徐々に悪化していきます。
発症する原因を知りたいです。
- 加齢
- 頻繁に手を使用する
- 主婦
- 女性ホルモンとの関係
- 遺伝的要素
- その他
加齢は発症リスクの中でも、大きな要素として考えられています。実際に症状が発症した例を調べると、40代以降から多くなっていることが分かっています。
40代が20.7%・50代が28.6%・60代が35.3%・70代が50.5%ほどの方が発症しており、加齢は非常に大きな要素です。また、頻繁に手を使用する方もなりやすいと考えられています。仕事などで手指をよく使用する方は、手指に強く負担がかかっていることから、この病気を発症しやすいと考えられているのです。
主婦の方についても、同様の理由で発症リスクが高いといえます。家事などで細かい作業をする方は、手指を頻繁に使っているためです。女性ホルモンとの関係も考えられています。女性ホルモンが減少する更年期以降の女性は、発症のリスクが高いといわれています。
さらに遺伝的な要素も原因として考えられているのです。親や兄弟など、家族内でこの病気にかかったことがある方がいれば、遺伝が関与している
- 可能性があります。
明確な関連性は分かっていませんが、注意しておいた方が良いでしょう。その他、外傷性・甲状腺疾患・糖尿病などとの合併症も考えられている原因のひとつです。
編集部まとめ
へバーデン結節は、手指に負担がかかることで発症すると考えられている注意が必要な病気です。骨が大きく変形したり炎症が起きたりして、ひどい場合は痛みが伴います。
しかし、早急な治療ができれば、見た目の悪化や炎症を抑えられます。痛みも緩和できるため、辛い症状に悩むことは少なくなるでしょう。
また、発症後は日常生活における予防も大切です。食生活などに気をつけて、症状の悪化を防ぎましょう。
参考文献