歯周病の一つ「歯肉炎」で受診を検討した方が良い自覚症状とは?治療法も医師が解説!
公開日:2025/12/29

歯肉炎に悩んでいるという方も多いのではないでしょうか。歯肉炎とは、歯ぐきである歯肉に炎症が起こって赤く腫れてしまっている状態のことを指します。
歯肉炎は、歯と歯の間や歯と歯肉のすき間にたまった歯垢や歯石が原因で起こるとされています。誰にでも起こりうる症状ですが、歯科で治療を受けることが可能です。
歯肉炎の治療方法などについてご紹介します。
※この記事はメディカルドックにて『「歯肉炎」を発症する原因はご存知ですか?医師が監修!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修歯科医師:
熊谷 靖司(歯科医師)
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熊谷歯科医院 院長
歯肉炎の受診と治療

受診を検討するべき自覚症状はありますか?
歯肉炎は痛みを感じることが少なく、自覚症状が少ないのが特徴です。気がついたときには歯周炎に発展してしまっており、歯が抜けてしまう直前になっているケースもあります。
以下のような状態がみられた時は、検査を兼ねて歯科を受診することをおすすめします。
以下のような状態がみられた時は、検査を兼ねて歯科を受診することをおすすめします。
- 朝起きたときに、口のなかがネバネバする
- 歯みがきのときに出血する
- 硬いものが噛みにくい
- 口臭が気になる
- 歯肉がときどき腫れる
- 歯肉が下がって歯と歯の間にすきまができてきた
- 歯がグラグラする
以上のような自覚症状を感じる前に、定期的に歯科に受診し口腔内の掃除をしてもらうと予防効果が得られます。
歯肉炎の治し方を教えてください。
歯肉炎を治すためには、歯の根に蓄積しているプラークや歯石を取り除くことが不可欠です。まずは自宅での丁寧なブラッシングにより歯垢をできるだけきれいに取り除きましょう。
歯石は自宅でのブラッシングでは取れないことが多いので、歯科医院でのスケーリングを受けます。スケーリングとは、歯の表面や根に付いている歯垢や歯石を専門の器械によって取り除く作業です。
歯垢・歯石を歯科医院で除去してもらった後、一定期間を空けて再検査を受けます。自身のブラッシング・歯科医院でのクリーニング・再検査の3段階の治療が一般的です。
治療を終えた後も、歯肉炎の再発を防止するために自身でのブラッシングを丁寧に行ない、定期的な歯科医院でのクリーニングを継続しましょう。
歯石は自宅でのブラッシングでは取れないことが多いので、歯科医院でのスケーリングを受けます。スケーリングとは、歯の表面や根に付いている歯垢や歯石を専門の器械によって取り除く作業です。
歯垢・歯石を歯科医院で除去してもらった後、一定期間を空けて再検査を受けます。自身のブラッシング・歯科医院でのクリーニング・再検査の3段階の治療が一般的です。
治療を終えた後も、歯肉炎の再発を防止するために自身でのブラッシングを丁寧に行ない、定期的な歯科医院でのクリーニングを継続しましょう。
歯肉炎はどのくらいの治療期間で治りますか?
軽度の歯肉炎の場合は、ポケットや歯の根に付いている歯垢・歯石を除去しクリーニングを行なうなど基本治療を施して経過観察をします。問題なければ1ヶ月程度の治療期間で治り、通院回数も少なくて済みます。
中度の場合は繰り返し歯石除去の処置をする必要があり、繰り返し通院しないといけません。3ヶ月程度の治療期間を要すると考えておく必要があります。
症状が進行し歯周炎になってしまうと、歯を支える骨の溶解がかなり進んでしまいます。外科的な治療や噛み合わせの細かい調整を要するため、6ヶ月〜1年程度の治療期間が必要になるでしょう。
中度の場合は繰り返し歯石除去の処置をする必要があり、繰り返し通院しないといけません。3ヶ月程度の治療期間を要すると考えておく必要があります。
症状が進行し歯周炎になってしまうと、歯を支える骨の溶解がかなり進んでしまいます。外科的な治療や噛み合わせの細かい調整を要するため、6ヶ月〜1年程度の治療期間が必要になるでしょう。
編集部まとめ

歯肉炎の進行を抑えるには、日々のメンテナンスが重要です。毎日のブラッシングはもちろん、間食を減らすなど生活習慣の改善も大切です。
症状がないからと侮ることなく、早めの対策を心がけましょう。一度治療を終えたあとも油断せず、定期的な検診を受けることをおすすめします。定期的なクリーニングにより、症状の進行を食い止められるでしょう。
歯肉炎は、将来的に歯を失うリスクをはらんでいるため、末永く健康な食生活を続けるためにもしっかりと対策を継続しましょう。