「ケーラー病」は放置すると後遺症が残るのか?予後と周囲のサポート法も医師が解説!

どこかにぶつけたり転んだりしてケガをした訳でもないのに、子供が足の土踏まずを痛がっていて心配ということはないでしょうか。
その症状はもしかしたら「ケーラー病」という骨の病気の症状かもしれません。
ケーラー病とは、骨端症という小児に起こる骨の病気のひとつに分類されており、子供の骨の成長に伴って発症する病気です。
これを単なる「成長痛」だと放っておくと、痛みが強くなったり歩行が困難になったりする可能性があります。
ここでは、ケーラー病の予後や注意点について解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。
※この記事はメディカルドックにて『「ケーラー病」になると現れる症状はご存知ですか?』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
甲斐沼 孟(上場企業産業医)
目次 -INDEX-
ケーラー病の予後や注意点

後遺症が残ることはありますか?
- 一般的にケーラー病の予後は良好といわれています。舟状骨の変形があってもほとんどがきれいに修復され、後遺症もなく完治するといわれています。
- 後遺症はないといってもお子様がずっと痛がっているのも辛いので、痛みが長引かないようにするためには早めに必要な治療をしていくことが必要です。
ケーラー病を放置するリスクを教えてください。
- 予後良好な病気ですが放置すると痛みが長引いてしまい治るまでに時間がかかったり、歩行障害が起こったりしますので十分注意しなければなりません。
- また、土踏まずの痛みをかばって歩くことで体の他の部分に痛みが出てくることがあるかもしれないので、こちらも注意が必要です。いずれにしても放置せず早めに整形外科を受診することをお勧めします。
家族はどのようにサポートすれば良いでしょうか?
- まずはお子様の様子を注意深く観察することです。痛みがあるかないか・痛みが強くなっていないか・歩き方は普段と比べてどうか・歩くことを嫌がることはないかなどを気を付けて見てあげる必要があります。
- 小さな子供は痛みについて正確に大人に伝えることが難しいと思うので、大人が注意を払い確認していくことが大切だと思います。そして痛みが強い場合は放置しないことです。
- また、治癒するまでには時間がかかる可能性がありますが、治療が始まったらきちんと通院して状態をフォローしていくことがとても大切です。痛みが軽くなってきたから大丈夫・後遺症はないから大丈夫と油断せずに定期的に受診をして経過を見ていく必要があります。
- さらにお子様の心理的サポートも重要です。小さなお子様が痛みを抱えるというのはとても大変なことです。
- それだけではなく、中敷き(インソール)やギプスなどを身に着けることや足を思った通り自由に動かせないことは、お子様にとって大きなストレスになると思います。ケーラー病を発症するお子様は年齢的にもちょうどたくさん遊んだり動いたりしたい時期だと思います。
- どうかご家族の皆様は、そのようなお子様の気持ちを汲んで寄り添ってあげてください。
最後に、読者へメッセージをお願いします。
- ケーラー病という病気はあまり聞いたことがない病気かもしれませんが、成長過程のお子様に起こる骨の病気のひとつです。治療をしなくても数年で自然に治ることもありますが、症状の強さによっては中敷き(インソール)やギプスなどを使った治療が必要となることがあります。
- お子様に足の痛みがあり原因がよくわからないという場合には、お子様が痛みを我慢し続けなくても済むようにできるだけ早めに整形外科を受診することをお勧めします。
編集部まとめ

今回は、小児の骨の病気のひとつであるケーラー病について解説しました。
「成長痛」という言葉は良く聞きますが、ケーラー病は、子供の骨の成長過程で起こる、足の土踏まずを形成する舟状骨に起こる痛みのことです。
発達途上にある骨に繰り返し体重などによる負荷がかかることによって発症するとされています。
土踏まずは、歩く時に地面からの衝撃を和らげるために重要な部分です。そこに痛みがあるために歩行が困難になってしまい、子供の生活に支障が出てしまいます。
多くは数年で後遺症もなく治癒する病気ですが、症状に応じて中敷きやギプスを使用することで痛みを軽減することが可能です。
症状を長引かせないためには、できるだけ早めに整形外科を受診して治療をすることが必要です。
子供が特にケガをしたわけでもないのに足を痛がっている場合は、「成長痛だから」で済ませずに、一度整形外科、あるいは小児整形外科のクリニックなど受診することを検討してみてはいかがでしょうか。