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「軟便」がどのくらい続いたら受診を検討した方が良い?検査法・治療法も医師が解説!

 公開日:2025/12/29
「軟便」がどのくらい続いたら受診を検討した方が良い?検査法・治療法も医師が解説!

便の状態は私たちが日常生活を送るうえで直接的に健康状態を知らせてくれる貴重な目安です。

便は体中の消化器官を巡っているため、便の状態から今の健康状態を把握することができます。

通常より便が柔らかくなる「軟便(なんべん)」の場合、いったい身体にどのようなことが起きているのでしょうか。

症状が長引く場合は、何らかの病気が隠れていることもあります。

この記事では、軟便の特徴や受診すべき診療科を解説します。

※この記事はメディカルドックにて『「軟便」を発症する原因はご存知ですか?医師が監修!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

中路 幸之助

監修医師
中路 幸之助(医療法人愛晋会中江病院内視鏡治療センター)

プロフィールをもっと見る
1991年兵庫医科大学卒業。医療法人愛晋会中江病院内視鏡治療センター所属。米国内科学会上席会員 日本内科学会総合内科専門医。日本消化器内視鏡学会学術評議員・指導医・専門医。日本消化器病学会本部評議員・指導医・専門医。

軟便の受診と治療

説明する医師

受診を検討するべき症状を教えてください。

軟便の状態が数日以内で治まった場合は経過観察として様子見をしても良いですが、1週間以上継続する場合は何らかの疾患が原因と考えられます。市販の下痢止めなどを服用して4~5日経過しても症状が改善しない場合は医療機関を受診しましょう。
とくに下痢の症状が重度の場合や発熱を伴う場合・食事や水分がとれない場合・便に血が混じる場合は早めに受診してください。

何科を受診すれば良いですか?

軟便や下痢が主症状の場合は、消化器内科内科を受診してください。
ストレスが原因と考える場合は心療内科や精神科も選択肢となります。服用している薬剤が原因と考えられる場合は自己判断で服用を中止することは避けて、主治医に相談してみましょう。

どのような検査を受けるのか知りたいです。

軟便がみられる場合は下記のような検査を行います。

  • 血液検査:体内の炎症の有無・脱水の程度を評価するため
  • 画像検査:消化器管の異常の有無を調べるため内視鏡検査・レントゲン検査・CT検査を行う
  • 検便:便に細菌やウイルスが含まれていないかを検査するため

軟便の治療方法を教えてください。

症状が軽度の場合は点滴を含めた投薬治療がメインです。軟便の原因がウイルスや細菌の場合は整腸剤を投与し、場合によっては抗生物質を投与します。原因となる疾患がある場合は適切な治療を行います。
脱水症状がみられる場合は水分・糖分・塩分のバランスが良いスポーツドリンクなどで水分補給が必要です。脱水症状が重度の場合は入院が必要なこともあります。
ストレスが原因と考えられる場合や投薬治療で効果が得られない場合は、カウンセリングなどの精神療法を取り入れる場合もあります。

編集部まとめ

微笑む女性
軟便や下痢とひとくちにいっても原因や症状、疑われる病気はさまざまです。

症状が急に現れ、数日で治まった場合はウイルスや細菌が原因の食あたり・感染性胃腸炎が原因と考えられます。

お腹の調子が悪いときはまずは市販薬で様子を見る人も多いですが、ウイルスや細菌が原因の場合、症状が悪化することもあるため注意が必要です。

軟便や下痢の症状が1か月以上続く場合は、何らかの病気が原因と考えられるため、放置せず医療機関を受診しましょう。

この記事の監修医師

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