誰でも起こりえる「歯性上顎洞炎は再発する」のかご存じですか?予防法も医師が解説!
公開日:2025/12/13

歯性上顎洞炎は虫歯や歯周病などの口腔内の問題が引き金となって起こる病気です。
症状によっては、痛みや違和感など普段の生活に支障をきたすものもあります。しかし、自覚症状が少なく、気付きにくいケースもあります。
歯性上顎洞炎を起こさないためにも、原因や治療方法・予防方法を知ることが大切です。
そこで今回は、歯性上顎洞炎の予防方法を詳しく解説します。
※この記事はメディカルドックにて『「歯性上顎洞炎」の症状・原因はご存知ですか?』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修歯科医師:
熊谷 靖司(歯科医師)
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熊谷歯科医院 院長
目次 -INDEX-
歯性上顎洞炎の再発と予防

歯性上顎洞炎は再発する病気ですか?
- 適切な治療をしない限り、歯性上顎洞炎は再発する可能性が高い病気です。
- 人間には免疫力があり、自力で治そうとします。
- そのため、痛みが治まり治ったようにみえますが、根本的な改善をしていないため再び菌が繁殖し炎症を起こすのです。
- 反対に治療をしっかりすることで再発を予防することができます。
- 細菌はどこでも生存するため、細菌が繁殖しないよう口腔内をきれいに保つことが大切です。
治らない場合の対処法を教えてください。
- 根管治療や内服治療を行っても治らない場合は、原因となる歯を抜歯します。抜歯をするまでに歯科治療や内服治療を第一に行いますが、それでも改善しないこともあります。
- その場合、抜歯をすることで上顎洞への細菌の侵入を防ぐことが可能です
- ただし抜歯はあくまでも最終手段であるため、そうならないためにも早期に医師の診察を受けるようにしましょう。
予防する方法を知りたいです。
- 定期検査を行ったり、虫歯や歯周病などの治療を最後まで行うことで予防が可能です。
- 初期の虫歯や歯周病などは自覚症状がないため、知らない間に根管を通り上顎洞に細菌が入り込んでしまいます。
- 定期検査をすることで早期発見に繋がり、症状が軽い段階で治療もできるため未然に防ぐことができるのです。
- 歯科治療は長期的になりがちですが、怠ってしまうとほかの部分にまで影響を及ぼす可能性があるため諦めず最後まで頑張って治療しましょう。
最後に、読者へメッセージがあればお願いします。
- 歯性上顎洞炎は誰でも起こりうる病気のひとつです。
- 口腔内は細菌が繁殖しやすい環境のため、清潔に保つことがポイントになります。
- そして、一番大切なことは放置しないことです。
- 放置してしまえば、歯の痛みだけでは終わらず全身に症状が出る可能性があります。
- 虫歯や歯周病がある方は完治するまでしっかり治療を行い、症状がない方も定期検診を受けて歯の状態をチェックしておきましょう。
- 歯に痛みや違和感を感じたら、早めに歯科や耳鼻咽喉科に受診し診察してもらってください。
編集部まとめ

意外と身近な病気である歯性上顎洞炎ですが、放置しておけば恐ろしい合併症を招く危険性があります。
しかし、違和感を感じた時点で病院を受診すれば、病気自体は恐ろしいものではありません。
虫歯がある方は治療をし、治療がない方は定期検診を受けるなど、体調管理と同じように歯の管理をするようにしましょう。