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「悪性黒色腫(メラノーマ)と良性の見分け方」はご存じですか?医師が解説!

 公開日:2025/11/16
「悪性黒色腫(メラノーマ)と良性の見分け方」はご存じですか?医師が解説!

悪性黒色種(メラノーマ)は、肌にあるメラノサイトという細胞が癌化して肌に発生する悪性腫瘍(癌)です。

発症率としてはあまり高くないので希少がんに分類されていますが、自覚症状が少ないので発見が遅れることもあり、早期に臓器などほかの部位への転移が認められます。

また見た目がほくろとよく似ているため自分では見分けが付かないことが多いので、専門医がしっかりと検査・診断して悪性黒色種(メラノーマ)を見付けることが必要です。

今回は悪性黒色種(メラノーマ)の見分け方・チェック法を説明します。

※この記事はメディカルドックにて『「悪性黒色種(メラノーマ)」とは?見分け方・症状・原因・治療法も解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

松澤 宗範

監修医師
松澤 宗範(青山メディカルクリニック)

プロフィールをもっと見る
2014年3月 近畿大学医学部医学科卒業
2014年4月 慶應義塾大学病院初期臨床研修医
2016年4月 慶應義塾大学病院形成外科入局
2016年10月 佐野厚生総合病院形成外科
2017年4月 横浜市立市民病院形成外科
2018年4月 埼玉医科総合医療センター形成外科・美容外科
2018年10月 慶應義塾大学病院形成外科助教休職
2019年2月 銀座美容外科クリニック 分院長
2020年5月 青山メディカルクリニック 開業
所属学会:日本形成外科学会・日本抗加齢医学会・日本アンチエイジング外科学会・日本医学脱毛学会

悪性黒色腫(メラノーマ)の見分け方・チェック法

ショートカットの女性

悪性黒色腫(メラノーマ)の見分け・チェック法を教えてください。

  • 悪性黒色腫(メラノーマ)を疑う時のポイントは以下の4つです。
  • 時間経過とともに直径6mm以上に大きくなっている
  • 患部の輪郭がギザギザだったり、いびつだったりする
  • 患部が左右対称ではない
  • 患部の色に濃淡のムラがある
  • 詳細に記載するとABCDE診断基準(Asymmetry:非対称性,Border:辺縁の不規則さ,Color:色調の多彩さ,Diameter:大きさ>6mm,Evolving:進行性)となります。
  • この病気は時間とともに進行し、患部の面積が大きくなったり、硬くなったりすることが特徴です。
  • また綺麗なカーブや左右対称の形となるほくろとは違い、悪性黒色腫(メラノーマ)はふちがギザギザだったり、左右非対称だったりするのでここも診断のポイントとなります。
  • ただし素人目には判断が難しく、診断にはダーモスコープなどの専門器具が必要です。
  • もし自分の身体に疑わしいあざや斑点が見付かった場合は、早めに専門科にかかることをおすすめいたします。

良性と悪性の見分け方を教えてください。

  • 悪性の場合のチェックポイントは先に上げた4つです。ただ繰り返しになりますが、悪性黒色腫(メラノーマ)と良性のほくろ・あざとの見分けは専門医でも技術がいる診断です。
  • もし気になるあざ・ほくろ・爪の変色が見つかったら、痛みなどを感じなくてもまずは皮膚科へかかることをおすすめします。

再発・転移を予防する方法はありますか?

  • 悪性黒色腫(メラノーマ)は遺伝的な要因のほか、紫外線などの環境要因も発症要因として指摘されています。
  • 過度に紫外線を浴びると細胞が傷つきやすく、細胞が癌化する原因となり得ます。
  • よって普段から日焼け止めや日傘を用いて、紫外線ダメージを防ぐことがこの病気の予防・再発予防になるでしょう。
  • 転移を予防する方法としては、この病気を早く見付けることしかありません。この病気は初期には痛みなどの自覚症状がありません。
  • 自分の身体をチェックしてみて、あざ・ほくろが大きくなっている、またほかのほくろと様子が違うと感じた時は早めに検査を受けてください。

最後に、読者へメッセージをお願いします。

  • 悪性黒色腫(メラノーマ)は10万人に1〜2人が発症するという希少な癌ではありますが、早期に発見できないと癌の全身転移に繋がる危険な病気です。
  • 日本人は特に手のひら・足の裏・爪先に発症しやすいということを念頭に、もし気になるほくろ・あざが出てきた場合はすぐ受診しましょう。
  • 早期の場合は皮膚の切除だけで治療を終えることができます。

編集部まとめ

シニア女性
悪性黒色腫(メラノーマ)は日本人にとって比較的まれな皮膚の癌ですが、良性のほくろなどと見分けが難しく、発見が遅れがちな病気です。

早期発見の場合は患部を含む肌組織の切除のみで治療が終わることもありますが、リンパや内臓への転移があった場合は、全身的な化学療法が必要になる場合があります。

この病気の特徴は良性のほくろと違い、年を経て大きくなっていくこと・輪郭がギザギザであることなどです。

また日本人には手足と爪に症状が出やすい末端端子型が多いことがわかっています。

これらの特長を知っておき、もし身体に疑わしいあざやほくろが見つかった時は早めに専門医にかかりましょう

この記事の監修医師

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