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「黄体機能不全を放置する」とどうなるかご存じですか?完治するかも医師が解説!

 公開日:2025/12/14
「黄体機能不全を放置する」とどうなるかご存じですか?完治するかも医師が解説!

黄体機能不全とは女性の卵巣に関わる病気の1つです。

何らかの原因で、妊娠維持に重要な役割を果たす黄体から十分なホルモン分泌が行われない状態を指します。

黄体が担うホルモン分泌が正常に行われないと、月経周期の乱れ・不正出血が見られたり、不妊の原因になったりします

今回は女性の病気である黄体機能不全について注意点を紹介していきましょう。

※この記事はメディカルドックにて『「コフィンローリー症候群」の症状・原因はご存知ですか?医師が監修!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

前田 裕斗

監修医師
前田 裕斗(医師)

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東京大学医学部医学科卒業。その後、川崎市立川崎病院臨床研修医、神戸市立医療センター中央市民病院産婦人科、国立成育医療研究センター産科フェローを経て、2021年より東京医科歯科大学医学部国際健康推進医学分野進学。日本産科婦人科学会産婦人科専門医。

黄体機能不全の注意点

体温計と薬

黄体機能不全は完治するのでしょうか?

  • 原因によって改善できるものと改善できないものがあります。そもそもこの病気は原因がはっきりしないことが多いのですが、タバコなどの嗜好品・極端なダイエット・精神的ストレスなどが原因と思われる場合は、嗜好品をやめたり生活を見直すことが改善に繋がるでしょう。脳機能・卵巣機能・子宮機能が原因でそれが回復できない場合の治療方法は、必要な時に黄体ホルモンを投薬や注射によって投入することです。

黄体機能不全と診断された場合、妊娠は可能なのでしょうか?

  • 排卵期から連日黄体ホルモンを投与することで妊娠は可能です。妊娠を希望する方は排卵期から妊娠8~10週頃まで、妊娠を維持し続けるために黄体ホルモンを注射などで連日投与を受ける必要があります。またこの病気の方は排卵障害など他の病気を抱えている方も多いです。産婦人科にて診察後、適切な不妊治療を受けてください。

黄体機能不全を改善する食べ物はありますか?

  • 今のところ、この病気に有効な食べ物やサプリメントは報告されていません。ただ東洋医学的には、漢方を使ってホルモンバランスを整えるようなアプローチは実践されています。こちらは黄体ホルモンを補うような直接的な考えではなく、月経期全体、ひいては女性の血のめぐりや血気不足を整えていくことで黄体期も改善させるという考え方です。月経期自体の不調を改善したい方・妊娠を急がないが黄体機能不全を抱えている方にはおすすめの方法です。

放置するリスクについて教えてください。

  • 黄体機能不全は妊娠を急がない方にとっては気づきにくいかもしれませんが、黄体ホルモンという妊娠に欠かせないホルモンの機能不全は、早めに気づくことに越したことはありません。将来妊娠時に適切な治療が受けられるほか、低用量ピル・漢方による長期的な治療アプローチで改善する場合があります。また月経以外の出血はこの病気のほか、感染症やがんなどの病気のサインである可能性があります。必ず婦人科で診てもらうようにしてください。

最後に、読者へメッセージをお願いします。

  • 黄体機能不全は診察も原因特定も難しい病気です。この病気に気づくためには、自分の月経周期を把握し基礎体温をつけるなど、まず自分の月経をしっかり理解することが大事です。一方でこの病気を抱えていても、適切な時期に黄体ホルモンなどの投与を受ければ妊娠・出産することができます。不妊に悩まれている方は婦人科にてこの病気のチェックを受けることをおすすめします。

編集部まとめ

お腹のケア
黄体機能不全は、黄体ホルモンが機能しない女性特有の病気です。

黄体期に適切なホルモンが放出されないことで、月経周期が極端に短くなったり、不正出血が起こったりします。

また妊娠とその維持に関して重要な役割を持つ黄体ホルモンが正常に機能しないと、妊娠できなかったり、流産を繰り返したりすることもあります。

一方で黄体機能不全は排卵期に黄体ホルモンを投与することで改善する病気です。妊娠を考えている方は、しっかりと基礎体温をつけて黄体期に異常がないかを確認しましょう。

妊娠を考えていない方には、低用量ピルや漢方で治療を行っています。早めに治療を開始することが、病気を改善させるためのポイントです。

この記事の監修医師

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