「無気肺」は何を注意して過ごせばよい?周囲のサポートについても医師が解説!
公開日:2025/12/31

突然胸が苦しくなって息ができなくなったら、人間はパニックに陥るでしょう。
そんな症状の1つに無気肺があります。無気肺とはどのような病気なのでしょうか。
こちらでは無気肺の生活の注意点・周囲のサポート方法なども解説しています。
※この記事はメディカルドックにて『「無気肺」とは?症状・レントゲン・原因・治療法も解説!【医師監修】』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
武井 智昭(高座渋谷つばさクリニック)
プロフィールをもっと見る
【経歴】
平成14年慶應義塾大学医学部を卒業。同年4月より慶應義塾大学病院 にて小児科研修。平成16年に立川共済病院、平成17年平塚共済病院(小児科医長)で勤務のかたわら、平成22年北里大学北里研究所病原微生物分子疫学教室にて研究員を兼任。新生児医療・救急医療・障害者医療などの研鑽を積む。平成24年から横浜市内のクリニックの副院長として日々臨床にあたり、内科領域の診療・訪問診療を行う。平成29年2月より横浜市社会事業協会が開設する「なごみクリニック」の院長に就任。令和2年4月より「高座渋谷つばさクリニック」の院長に就任。
平成14年慶應義塾大学医学部を卒業。同年4月より慶應義塾大学病院 にて小児科研修。平成16年に立川共済病院、平成17年平塚共済病院(小児科医長)で勤務のかたわら、平成22年北里大学北里研究所病原微生物分子疫学教室にて研究員を兼任。新生児医療・救急医療・障害者医療などの研鑽を積む。平成24年から横浜市内のクリニックの副院長として日々臨床にあたり、内科領域の診療・訪問診療を行う。平成29年2月より横浜市社会事業協会が開設する「なごみクリニック」の院長に就任。令和2年4月より「高座渋谷つばさクリニック」の院長に就任。
日本小児科学会専門医・指導医、日本小児感染症学会認定 インフェクションコントロールドクター(ICD)、臨床研修指導医(日本小児科学会)、抗菌化学療法認定医
医師+(いしぷらす)所属
無気肺の注意点

無気肺と診断された場合、日常生活での注意点を教えてください。
- まず喫煙者は禁煙してください。そして規則正しい日常生活を送るために生活習慣の見直しを行います。無気肺の原因となっている疾患を改善するように治療を行いますが、その際は医師のアドバイスに従ってください。そしてバランスの良い食生活・適度な運動・ストレスを溜めないなどを心掛けるようにしましょう。
家族はどのようにサポートすれば良いですか?
- 無気肺と診断された場合、家族のサポートは重要になります。毎日の患者の様子を観察して呼吸の乱れや顔色などに異常がないか確認してください。喫煙をしないように注意することや、生活習慣に気を付けて生活をサポートすることが大切です。
- もしも患者が自宅療養中で寝たきりの状態であるなら、特に家族の注意が必要になるのです。無気肺の改善に向けて家庭でできることを挙げてみます。まず患者の観察・ケアについてです。
- 痰が絡んでいないか
- 呼吸は正常か
- 胸の痛みは無いか
- 痰が絡んでいた場合、自力で出せない時は吸引が必要になります。呼吸はスムーズか確認してゆっくりと深呼吸や腹式呼吸をするよう促してください。呼吸困難や胸の痛みがあればすぐに病院へ連絡するようにしましょう。できるだけ同じ体位を続けずに身体を動かすことも必要になります。水分を充分にとるように促すことも忘れないでください。療養中は不安感や孤独感に襲われがちです。心身共に穏やかな気持ちで過ごせるようにサポートしてください。
最後に、読者へメッセージをお願いします。
- 呼吸がスムーズに行えない無気肺は早急な治療が必要になる場合も多いです。胸が痛い・息がしづらいなどの症状がある場合は、できるだけ早めに受診して原因を取り除くようにしてください。
- また症状が無い場合でも定期的に検査を受けることで、気管支結核・がんといった無気肺の大きな要因である疾患を発見できる可能性は大きいのです。特に長く喫煙を続けてきた人などは定期的な検査をおすすめします。そして今も喫煙を続けている人は、無気肺のリスクが高くなります。これを機会に自分を守るために禁煙しましょう。
編集部まとめ

無気肺は肺に空気が行かないためにしぼんでしまう症状をいいますが、原因の疾患によりその治療内容もそれぞれ違うことがわかりました。
元々の原因を取り除くことで無気肺の症状を改善させることができるのです。
症状の軽いうちに受診して原因を突き止めることが大切になります。
また定期的に検査を受けることも無気肺を防ぐ方法の1つです。
無気肺と診断されたら、まずは生活習慣を見直し喫煙者は喫煙をやめましょう。
そしてバランスの良い食生活・身体をしっかりと動かすこと・ストレスを溜めないことなどに留意して、健康的な日常を送るよう心掛けてください。