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「急性腸炎の消毒」には何が有効かご存じですか?予防法を医師が解説!

 公開日:2025/11/27
「急性腸炎の消毒」には何が有効かご存じですか?予防法を医師が解説!

腹痛を伴う嘔吐や下痢…冬に流行ることの多い、いわゆる「お腹からくる風邪」ともいわれる症状がある場合は、急性腸炎の可能性が高いです。 お子さんをお持ちの方のなかには、寒くなると毎年のようにお腹の風邪が周りで流行って保育園などで拾ってきて、我が子も罹患するという方も少なくありません。 急性腸炎になったら、早く回復するためにも患者さんの食事や過ごし方に注意する必要があります。どのように過ごすのが良いのでしょうか。 この記事では急性腸炎になった場合の食事と予防方法について詳しく解説します。

※この記事はメディカルドックにて『「急性腸炎」とは?症状・原因・ストレスとの関係についても解説!【医師監修】』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

竹内 想

監修医師
竹内 想(名古屋大学医学部附属病院)

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名古屋大学医学部附属病院にて勤務。国立大学医学部を卒業後、市中病院にて内科・救急・在宅診療など含めた診療経験を積む。専門領域は専門は皮膚・美容皮膚、一般内科・形成外科・美容外科にも知見。

急性腸炎になった場合の食事と予防方法

おかゆ

急性腸炎になった場合はどのように過ごせば良いですか?

  • 急性腸炎と感じた場合は、食事に気をつけて嘔吐や下痢による脱水症状を防ぐために水分補給をしましょう。
  • 感染性の可能性を考慮して感染対策もしっかり行って、周りに広がらないようにすることも大切です。
  • 症状が重くなければ食事や水分補給に注意をしていれば自宅療養でも治癒します。
  • ただ、食中毒が疑われる場合や症状が重い場合、どうしても水分が摂れない場合はできるだけ早めに病院を受診してください。お子さんやお年寄りは特に注意をしましょう。

食事で気をつけることを教えてください。

  • 症状がある間の食事は、お粥やうどんなどの消化が良く繊維質の少ない食事を少量が基本です。ただ、下痢や嘔吐がひどい場合は水分の摂取のみにします。
  • 嘔吐がある場合の水分補給は、嘔吐から1~2時間たった後に少しずつ始めてみてください。お子さんの場合はスプーン1杯くらいから、10~15分おきに根気強く飲ませます。
  • 少量の水分補給を1時間ほど繰り返して嘔吐がなければ水分を増やしていきましょう。腸炎などで下痢・嘔吐がある際の水分補給には経口補水液が最適です。炭酸飲料やコーヒーなどは避けてください。
  • 食事は水分がしっかりとれるようになってからスタートします。繊維の多い野菜や果物・乳製品・脂肪分の多い食材は控えましょう。
  • 乳児の場合、母乳は消化にもよいため与えても大丈夫です。いつもよりも1回の授乳時間を短くして回数を増やして与えるようにしてください。

急性腸炎の予防方法はありますか?

  • 急性腸炎の予防は日常的な感染対策を基本に、手洗いうがいを心がけてください
  • 傷んでいる食材・生の肉などは避けて、調理・食事の前には石鹸を使ってしっかり手洗いをします。感染性腸炎に罹患した方の看病をする際は、マスクを着用して感染対策を十分に行うことが大切です。
  • また、患者さんの排泄物や吐しゃ物には大量のウイルスや細菌が含まれています。処理をする際は使い捨て手袋・使い捨てエプロンを使用してください。
  • 腸炎を引き起こすウイルスにはアルコールが効かないものもあります。汚れた床の掃除やシーツなどの消毒には塩素系漂白剤が効果的です。
  • お子さんのおむつは、密封できる袋にいれて処理をしましょう。

最後に、読者へメッセージがあればお願いします。

  • 急性腸炎には種類があり、原因や対処法はそれぞれです。食事は症状が重い間は無理に摂取しないで、脱水にだけ注意して過ごしてください
  • 患者さんのご家族など周りの方は、うつらないように看病時には感染対策をしっかりすることで集団感染の予防にもなります。
  • 症状が重く食事はおろか水分が摂れない場合や悪化した場合、抵抗力の弱いお子さんやお年寄りの方は病院を受診しましょう。

編集部まとめ

お腹をおさえてしゃがむ子 今回は、急性腸炎についての解説をしてきました。下痢や嘔吐など罹患すると、患者さんは少し辛い疾患です。 しかし、感染しても食事など正しく対策をしていれば治癒も早くなります。 感染対策と脱水への対策を徹底し、病院で医師から食事の指導をされた場合は、しっかり守って重症化を防ぐことが大切です。 状況によっては、病院を受診して状態にあった処置をしてもらうようにしましょう。腸炎にかからないように、日ごろから手洗いうがいも心がけてください。

この記事の監修医師

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