「眼球破裂の後遺症」は脳にまでおよぶ?手術などの治療法も医師が解説!
公開日:2025/12/06

眼球破裂とは、スポーツの事故や交通事故などが理由で、誰しも起こりうる病気です。大変身近なものであるため、非常に恐ろしい症状です。
万が一該当する症状が起きているのであれば、医療機関にかかる必要があります。そのため、正しい症状や原因などの情報を備えておく必要があるでしょう。
本記事では、眼球破裂の治療方法・後遺症などをご紹介するので参考にしてください。
※この記事はメディカルドックにて『「眼球破裂」って治るの?失明や後遺症についても解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
春日 武史(医師)
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練馬光が丘病院 総合救急診療科 集中治療部門
目次 -INDEX-
眼球破裂の治療方法と予後

眼球破裂の治療方法について教えてください。
- 具体的な治療方法は、次のようなものが挙げられます。
- 治療用コンタクトレンズ
- 手術
- 眼球破裂の際には、眼球内に穴ができてしまうケースがあります。この穴が小さい場合は、治療用コンタクトレンズにて、治療が可能です。しかし、大きい場合はコンタクトレンズでは対応できません。そのため、手術が必要となります。具体的な手術内容は次の通りです。
- 白内障手術
- 硝子体手術
- 縫合手術
- これらの手術内容は、症状の度合いによって決まります。手術後も感染症が見られないようであれば予後良好と判断されます。しかし、機能の低下が続いている場合や感染症を起こすようであれば、視力低下・失明など症状悪化を招く可能性があり、その症状に応じてさらに治療が必要となるでしょう。
療養中はどのように過ごしたら良いのでしょうか?
- 眼球破裂の手術後の療養中は、感染症の防止に努めるとともに、良好な状態であれば通常の生活のように過ごすことは不可能ではありません。しかし、継続的に検査などが必要となります。これは、眼球破裂が起きていない方の眼でも炎症が起こる可能性があるためです。両目における視力低下や失明を起こさないためにも、経過に注意しながら療養する必要があります。
後遺症が残ることはありますか?
- この病気は、眼の病気の中でも重篤な部類となるものです。そのため、適切な治療後も後遺症が残る可能性が非常に高いです。後遺症には、視力の低下・失明・感染症が挙げられます。また、調節機能障害・高次脳機能障害の可能性も考えられます。
- 調節機能障害とは、ピント調節機能の低下です。通常、眼は対象物との距離に応じて自動的にピントを合わせます。調節機能障害となると、このピントが合わせられなくなるのです。また、眼球破裂が起こるほどの衝撃が加わったということは、脳機能の障害が生じる可能性があります。この障害が生じると、物忘れや注意力が散漫になるなどの症状が発生します。眼球だけでなく、さまざまな後遺症が残る可能性があるのです。
最後に、読者へメッセージをお願いします。
- 眼球破裂は、強い衝撃で生じるものであり、誰しもリスクがある病気です。コンタクトで治療可能なケースもありますが、より重症の場合は早急に手術が必要となります。そのため、一度受診したからといって決して自分で治ったと判断しないようにしましょう。また、適切な治療を受けても、後遺症が残る可能性があります。その場合は、眼に関してだけでなく、脳機能の障害が残る可能性があるので注意が必要です。眼球破裂が起こるほどの衝撃が加わっているため、さまざまな箇所に障害が生じる可能性があるのです。脳への障害が残る場合は、物忘れ・注意力の散漫などが発生する恐れがあります。正しい知識を身につけ、万が一自分の眼にも眼球破裂が起こるようなことがあれば、近くの医療機関に診察してもらいましょう。
編集部まとめ

眼球破裂は、視力低下や失明などのリスクがある恐ろしい症状です。そのため、自己判断で治療を決めるのではなく、すぐに診察を受けましょう。
夜間の場合は、救急車を呼んで早急に治療してもらうことが必要です。また、後遺症が残る可能性が高いため、感染症などの予防に努める必要があります。
正しい情報を身につけて、迅速に正しく判断できるようになりましょう。
修正内容
眼球破裂の場合、動くことも出来ない痛みがあるため、ほぼ救急車で搬送されます。
そのまま放置するとか、軽度の場合には異物感のみなどの表現は当てはまらないと考えます。
よって放置項目・放置に関する記載は削除してください。