「脳溢血の早期発見ポイント」はご存じですか?予防法も医師が解説!
公開日:2025/11/14

脳溢血とは、脳の血管が破れてしまい脳内に血液が流れ出てしまう恐ろしい病気です。重度の症状の場合、障害が残る可能性があります。
正しい対処や脳溢血にならないためにも、正しい知識を備えておくことが必要です。そこで本記事では、脳溢血の早期発見と予防の方法について解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。
※この記事はメディカルドックにて『「脳溢血(のういっけつ)」とは?治療法・前兆・原因についても解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
甲斐沼 孟(上場企業産業医)
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大阪市立大学(現・大阪公立大学)医学部医学科卒業。大阪急性期・総合医療センター外科後期臨床研修医、大阪労災病院心臓血管外科後期臨床研修医、国立病院機構大阪医療センター心臓血管外科医員、大阪大学医学部附属病院心臓血管外科非常勤医師、大手前病院救急科医長。上場企業産業医。日本外科学会専門医、日本病院総合診療医学会認定医など。著書は「都市部二次救急1病院における高齢者救急医療の現状と今後の展望」「高齢化社会における大阪市中心部の二次救急1病院での救急医療の現状」「播種性血管内凝固症候群を合併した急性壊死性胆嚢炎に対してrTM投与および腹腔鏡下胆嚢摘出術を施行し良好な経過を得た一例」など。
脳溢血の早期発見と予防

早期発見のポイントを教えてください。
- 早期発見のためには、定期的な検査を受けることが最も有効です。
- 前兆となる症状が出てからではすでに脳溢血が進行中である可能性が高く、重度の状態になっていては取り返しがつきません。
- そのため、早期発見のためには検査を受けて健康状態を客観的に知っておく必要があります。
- 現在は、MRIやエコー技術が進歩しているので、身体への負担は少ない状態で精密に検査を行えます。定期的な検査が、予防にも大きく効果を発揮してくれるでしょう。
予防方法はありますか?
- 最も効果のある予防方法は、次の通りです。
- 生活習慣の改善
- 高血圧の改善
- 運動不足・過食などの生活習慣の悪化は、脳溢血の原因である高血圧を引き起こします。そのため、適度な運動を行い食生活に気をつけましょう。
- また、すでに高血圧といわれたことのある方は、高血圧を改善するような対策を行っていきましょう。
- 過度な塩分摂取・多量の飲酒などがあると高血圧を悪化させます。血圧を下げられるよう薄味のものを食べ、塩分を排出するカリウムやマグネシウムが含まれる野菜などを取るようにしましょう。
最後に、読者へメッセージをお願いします。
- 脳溢血は、脳内で出血が起こりさまざまな症状を起こす可能性がある恐ろしい病気です。一時の症状だけでなく、場合によっては重度の障害が残るケースもあります。
- 障害が残れば、普段の生活に戻るまで非常に長い期間がかかり、完全に機能回復しない可能性もあります。
- 予防のためにも、定期的に医療機関で検査を受けて、自分の健康状態をしっかりと把握しておきましょう。
編集部まとめ

重度の障害を残す可能性がある脳溢血は、誰しもが発症する可能性のある病気です。また、脳内での出血があれば、障害が残る可能性もあります。
軽度なものから重度のものまであり、普段の日常生活に戻れないかもしれません。そのような状態にならないためにも、原因や予防方法などの正しい情報を知っておきましょう。
また、最大の予防策は定期的な検査を受けることです。医療機関に相談・受診し脳の病気の予防に努めましょう。