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「毛孔性苔癬(鮫肌)の予防」で控えた方が良い行為は何かご存じですか?医師が解説!

 公開日:2025/12/09
「毛孔性苔癬(鮫肌)の予防」で控えた方が良い行為は何かご存じですか?医師が解説!

毛孔性苔癬(もうこうせいたいせん)は、二の腕などに小さなブツブツができる皮膚疾患で、いわゆる「鮫肌」にあたります。

重篤な症状が出ることはほとんどないため、多くの場合、特別な治療は必要ありません。一方で「見た目が気になる」という方も多くいらっしゃいます。

毛孔性苔癬は、いったい何が原因で起こるのでしょうか。また、どのように治療すべきなのでしょうか。

本記事では、毛孔性苔癬の注意点について解説します。ぜひ最後までご覧ください。

※この記事はメディカルドックにて『「毛孔性苔癬(もうこうせいたいせん)」とは?治療・原因も解説!【医師監修】』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

竹内 想

監修医師
竹内 想(名古屋大学医学部附属病院)

プロフィールをもっと見る
名古屋大学医学部附属病院にて勤務。国立大学医学部を卒業後、市中病院にて内科・救急・在宅診療など含めた診療経験を積む。専門領域は専門は皮膚・美容皮膚、一般内科・形成外科・美容外科にも知見。

毛孔性苔癬の注意点

腕のスキンケアをする女性

毛孔性苔癬の予防方法はありますか。

  • 肌のターンオーバーを整えるようなスキンケアや生活習慣を意識すると、毛孔性苔癬のリスクを下げられます。
  • たとえばスキンケアでは、丁寧な保湿を心がけましょう。肌への刺激・摩擦を避けるために、次のような習慣を控えることも大切です。
  • カミソリでの除毛
  • ナイロンのボディタオルの使用
  • ボディスクラブの使用
  • 生活の面では、栄養バランスのよい食事十分な睡眠を意識すると、肌のターンオーバーが整いやすくなります。
  • いずれも100%の予防法ではありませんが、毛孔性苔癬を悪化させないためにはとても重要なポイントです。

遺伝する病気でしょうか。

  • 一部では、毛孔性苔癬は遺伝性の皮膚疾患とする説もありますが、ハッキリした医学的根拠は示されていません。つまり、毛孔性苔癬が遺伝性の病気かどうかは現時点では断定できないというのが実情です。
  • 毛孔性苔癬の発症には、遺伝以外に、肥満やアトピーが関係しているという説も有力です。

自分でできる対処方法があれば教えてください。

  • 症状が出た場合は、次の3つのポイントを心がけてください。
  • 患部を丁寧に洗い、角質をためない
  • 患部への刺激を避ける
  • 丁寧に保湿する
  • まず大切なのは、肌に角質をためないことです。具体的には、入浴時にしっかり汚れを落としましょう。
  • 身体を洗うときは石けんやボディソープを用い、肌に古い角質や皮脂が残らないようにします。
  • ただし力を入れてゴシゴシと肌をこするのは止めてください。肌に強い摩擦・刺激を与えると、角質がめくれるため、かえってターンオーバーが乱れやすくなります。
  • 同じ理由で、カミソリ・ボディスクラブ・ナイロン製のボディタオルの使用もできる限り控えてください。身体を洗うときは、柔らかい綿素材の物などを使いましょう。あるいは、手の平で身体を洗うのも良い方法です。
  • 入浴後は必ず肌を保湿してください。入浴後は肌が急激に乾燥しやすいため、なにもせずに放置すると、角質の硬化が進みかねません。
  • 保湿には、保湿用ローションやボディクリームを使うのがおすすめです。皮膚科で保湿クリームなどを処方された場合は、医師の指導に従って塗布してください。
  • ちなみに毛孔性苔癬が出たときには、やってはいけないNG行為があります。それは、ブツブツを指でひっかいたり、毛穴の詰まりを爪で押しだそうとしたりすることです。
  • 毛穴に無理な刺激を加えると、角層が傷ついてかえってターンオーバーが乱れやすくなります。あるいは爪で肌に傷がつき、傷跡がシミのように色素沈着するケースもみられます。
  • 二の腕にザラザラ・ブツブツが出たら気になるとは思いますが、できる限り患部には触れないようにしましょう。

最後に、読者へメッセージをお願いします。

  • 毛孔性苔癬はありふれた皮膚疾患の1つで、かゆみなどがなければ特別な治療は必要ありません。しかし比較的若い方に目立つ症状であるため、見た目が気になるという方もおられるでしょう。
  • 症状の改善を希望する場合は、遠慮なく皮膚科を受診してください。

編集部まとめ

保湿クリームを使う女性
毛孔性苔癬は、爪で引っかいたり、スクラブでこすり落とそうとしたりすると、かえって症状が悪化することがあります。誤ったセルフケアで症状を悪化させる前に、まずは皮膚科医に相談するのがおすすめです。

この記事の監修医師

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