「乳腺炎を予防」する食事は何かご存じですか?治療中の注意点も解説!【医師監修】

産後のママに起こりやすいトラブルの1つ、乳腺炎。おっぱいが張って痛みがでたり、酷くなると熱がでたりと授乳中のママにとって辛い症状がでます。
赤ちゃんのお世話だけでも大変なのに、乳腺炎になってしまったら大変です。赤ちゃんへの影響も心配になります。
乳腺炎の治療中の注意点と予防方についてまとめました。授乳中のトラブルを少なくするためにも、ぜひ参考にしてみて下さい。
※この記事はメディカルドックにて『「乳腺炎」とは?症状・予防・原因についても解説!【医師監修】』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
浅野 仁覚(医師)
目次 -INDEX-
乳腺炎の治療中の注意点と予防方法

乳腺炎の治療薬を飲んでいる間は授乳できますか?
- 乳腺炎の治療で薬を飲んでいても、赤ちゃんにほとんど影響のない治療薬を使用することが多いため授乳をしながら治療を続けることが可能です。乳腺炎で受診をする際には、医師に授乳中であることを伝えて下さい。
- ただ、症状が悪化して重くなると治療で授乳を中止しなければいけないケースもあります。
- 乳腺炎かもしれないと思ったら、できるだけ軽度のうちに対処するようにしましょう。セルフケアで改善されない場合は、早めに受診をして悪化をさせないことが大切です。
再発することはありますか?
- 授乳中のママの場合は、授乳の仕方によって乳腺炎を繰り返すこともあります。
- 乳腺炎は重度のものでない場合は乳房のマッサージや内服薬で治療が可能です。
- しかし、治療後に症状が治まっても乳腺に死滅しきれなかった細菌が残っている場合や、乳房の皮膚と乳腺が繋がってしまう瘻孔ができている場合は再発を繰り返すことがあります。
乳腺炎の予防方法が知りたいです。
- 乳腺炎を予防するには、乳汁が溜まりにくくすることが重要です。授乳中の赤ちゃんの抱き方・飲ませ方・授乳間隔の見直しをしましょう。
- 食事の面でも高カロリー・高脂質なものを摂りすぎると、母乳が過剰に分泌される原因になります。授乳中は和食中心のメニューがおすすめです。高カロリー・高脂質の食べ物を過剰に摂取すると母乳の味が変わって、赤ちゃんが飲んでくれなくなることもあるため、注意をして下さい。
- また、細菌の感染を防ぐためにも乳首を清潔に保つことも大切です。ストレスや睡眠不足も乳腺炎を誘引します。できるだけストレスを溜めず、十分に睡眠をとれるように周りに協力をしてもらって下さい。授乳が初めてのママは助産師の授乳指導を受けると良いです。
最後に、読者へメッセージがあればお願いします。
- 乳腺炎は産後間もないママに起きやすいトラブルの一つで、誰にでも発症する可能性があります。また、乳がんの気になる年齢層でもありますので、乳がんの心配をしてしまうかも知れません。
- 妊娠して乳腺が発達すると超音波検査での乳がん検診は難しくなってしまいますので、妊娠したら、早めに超音波検査を受けておくのもお勧めです。
- 乳腺炎は悪化すると高熱がでたり激しい痛みがでたりするため、ママも辛いです。乳腺炎を起こさないように予防をすることが重要になります。食事の見直しや授乳方法などを工夫して、乳汁が溜まらないようにしましょう。
- 育児中のママは寝不足になりがちですが、パパや周りの家族に頼って身体を休めて下さい。また、乳腺炎は授乳に関係なく起こります。授乳経験のありなしに関わらず、乳房に違和感がある場合は早めに婦人科や乳腺外来を受診しましょう。
編集部まとめ

乳腺炎は産後、母乳の分泌量が安定していない時期に起こりやすいため、授乳中のママに起こりやすいトラブルです。
慣れない赤ちゃんの育児に加えて、乳腺炎を起こしてしまうとママも辛くなってしまいます。できるだけ乳腺炎を起こさないように、予防をしましょう。
食生活の改善と授乳の仕方の見直しと、無理をしすぎないことが乳腺炎予防に繋がります。母乳外来で正しい授乳の方法を教えてもらうのもおすすめです。
乳腺炎は悪化すると、症状も重くなり授乳にも影響がでる可能性があります。乳腺炎は軽度のうちに対処をして悪化を防いで下さい。
出産の経験のない方にも乳腺炎の症状がでることがあります。授乳中のママも授乳経験のない女性もおかしいと感じたら、早めに病院を受診するようにしましょう。症状が無くても定期的にセルフチェックや乳がん検診も受けるようにして下さいね。