「尖圭コンジローマ」を発症すると現れる症状はご存知ですか?男女別に解説!
公開日:2025/12/09

尖圭コンジローマは性病の1種で、性器に特徴的なイボがあらわれます。
性病の中では比較的重い症状が出にくい病気ですが、放置すると周囲の方を危険にさらしたり、自身・パートナーの不妊の原因になったりすることもあります。
自分やパートナーを守るには、正しい予防知識を持ち、症状があらわれた場合はすぐに病院を受診することが大切です。
本記事では、尖圭コンジローマの症状・受診の目安・予防方法を解説致します。ぜひ参考にしてください。
※この記事はメディカルドックにて『「尖圭コンジローマ」とは?男女別の症状・原因についても解説!【医師監修】』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
竹内 想(名古屋大学医学部附属病院)
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名古屋大学医学部附属病院にて勤務。国立大学医学部を卒業後、市中病院にて内科・救急・在宅診療など含めた診療経験を積む。専門領域は専門は皮膚・美容皮膚、一般内科・形成外科・美容外科にも知見。
目次 -INDEX-
尖圭コンジローマの原因と症状

尖圭コンジローマはどのような病気ですか?
- 尖圭コンジローマはヒトパピローマウイルスに感染して起こる性病です。
- 多くは良性で、自然経過で治癒することも少なくありません。感染すると身体の免疫力が下がるため、HIVや感染症のリスクが高まります。
- あるいは、不妊の原因となることもあります。
- 感染症・不妊のリスクを避けるためにも、罹患に気づいたらすぐに病院を受診することが大切です。
尖圭コンジローマの原因を教えてください。
- 尖圭コンジローマはヒトパピローマウイルスに感染することで発症します。なお、この病気を引き起こすのは、ヒトパピローマウイルスの中でも「ローリスク型」と呼ばれる6型と11型です。
- ヒトパピローマウイルスの感染経路の多くは、性交渉です。性交渉には、膣交渉・肛門交渉・口腔交渉などが含まれます。
- 性行為中に性器同士の接触などによって皮膚や粘膜に傷が入ると、そこからウイルスが侵入して感染に至ります。
どのような症状がみられますか?男女で違いがあれば教えてください。
- 性器に三角形の小さなイボができるのが特徴的です。イボは数ミリから数センチ程度で、「鶏のトサカ」「カリフラワー」などと形容されることもあります。
- イボができる場所は、男性の場合は陰茎・包皮の表面、女性は大小陰唇や膣前庭の表面が一般的です。
- イボは基本的にウイルス感染した部位に発生するため、性交渉の内容によっては肛門内部・尿道・口腔・のどなどに症状があらわれることもあります。
- イボの色は灰色・ピンク・白・黒・などさまざまで、かゆみ・痛みはないケースがほとんどです。人によってはかゆみ・違和感などを感じることもあります。
- 症状をし大型になると、疣状癌という悪性腫瘍に発展することがあります。
- この病気は潜伏期間が長く、感染から症状が出るまでには2〜3ヶ月ほどかかります。
編集部まとめ

尖圭コンジローマは性病の中では比較的重い症状が出にくい病気ですが、放置すると重篤化・不妊のおそれがあります。
もし性器に小さなイボができていたら、早めに病院を受診しましょう。
あわせて、HPVワクチンの接種や、妊娠を希望しない性交渉ではコンドームをつけるといった日々の予防対策も大切です。
参考文献