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性器にイボ「尖圭コンジローマの治療法」とは?再発率も医師が解説!

 公開日:2025/12/02
性器にイボ「尖圭コンジローマの治療法」とは?再発率も医師が解説!

尖圭コンジローマは性病の1種で、性器に特徴的なイボがあらわれます。 性病の中では比較的重い症状が出にくい病気ですが、放置すると周囲の方を危険にさらしたり、自身・パートナーの不妊の原因になったりすることもあります。 自分やパートナーを守るには、正しい予防知識を持ち、症状があらわれた場合はすぐに病院を受診することが大切です。 本記事では、尖圭コンジローマの治療法・予防方法を解説致します。ぜひ参考にしてください。

※この記事はメディカルドックにて『「尖圭コンジローマ」とは?男女別の症状・原因についても解説!【医師監修】』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

竹内 想

監修医師
竹内 想(名古屋大学医学部附属病院)

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名古屋大学医学部附属病院にて勤務。国立大学医学部を卒業後、市中病院にて内科・救急・在宅診療など含めた診療経験を積む。専門領域は専門は皮膚・美容皮膚、一般内科・形成外科・美容外科にも知見。

尖圭コンジローマの注意点と予防方法

男性のお医者さん

治療中に気をつけることを教えてください。

  • 治療中は、他人との性的接触は避けてください。性病は治療中も感染するためです。
  • コンドームをつけていても感染リスクはゼロではありません。感染を広げないためにも、医師の許可が下りるまでは他人との性交渉は控えましょう。
  • また、非感染者とのお風呂の椅子・ウォシュレット・バスタオルなどの共有も避けるのが無難です。
  • ウイルスが付着したタオルなどを非感染者が使用すると、その方もウイルスに感染するおそれがあるためです。

尖圭コンジローマはどれくらいで治りますか?

  • 治療期間は個人差があります。早ければ1~2ヶ月で治療が終わりますが、人によっては半年~1年ほどかかることもあります。
  • 。軟膏治療の場合は外用できる期間が決まっており、最長16週間です。
  • 液体窒素・電気メスなどによる治療は、1回で終わることはほとんどありません。
  • 多くの場合、1~2週間ほどの間隔を開けて、数回にわたって処置を受けていただく必要があります。

再発することはありますか?

  • この病気は再発リスクが高い性病です。具体的な再発率は20~30%といわれています。
  • 再発を防ぐには、まず第1に医師の指導に従って治療を受けることが大切です。尖圭コンジローマは、たとえイボがきれいに消えても、体内にはウイルスが残っている可能性が高い病気です。
  • この状態で治療をやめてしまうと、ウイルスの再活性化につながりかねません。
  • ウイルスを完全に死滅させるためには、医師が終了の判断を下すまで治療を続ける必要があります。くれぐれも自己判断で治療を中止することは止めましょう。

予防方法があれば教えてください。

  • 尖圭コンジローマをはじめ性病を予防するには、コンドームを装着することが大切です。
  • 原因ウイルスであるヒトパピローマは、ほんの些細な傷からでも感染するためです。ただしコンドームを装着しても、感染を100%予防できるわけではありません。
  • 近年は子宮頸がんの予防に用いられる「HPVワクチン」が、尖圭コンジローマの予防にも有効だと分かってきました。
  • 感染リスクを下げるためにも、女性だけでなく男性も接種を受けることが可能ですので、ワクチンを接種するのもよい方法です。

最後に、読者へメッセージがあればお願いします。

  • 尖圭コンジローマは、梅毒・クラミジアなどに比べると症状が軽い性病です。そのため感染に気づいても放置する方は少なくありません。
  • また、性病になって恥ずかしいという気持ちから、なかなか病院を受診できない方も多くいらっしゃいます。
  • しかし、この病気は放置すると他人に感染を広げるだけでなく、不妊に発展する可能性がある病気です。あるいは、治療できないほど重篤化する場合もあります。
  • 自分や周囲の方を守るためにも、性器の異変に気づいたら、勇気を出して病院に足を運んでください。

編集部まとめ

ハートを持つ女性 尖圭コンジローマは性病の中では比較的重い症状が出にくい病気ですが、放置すると重篤化・不妊のおそれがあります。 もし性器に小さなイボができていたら、早めに病院を受診しましょう。 あわせて、HPVワクチンの接種や、妊娠を希望しない性交渉ではコンドームをつけるといった日々の予防対策も大切です。

この記事の監修医師

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