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「卵巣出血」は再出血するのかご存じですか?予防法も医師が解説!

 公開日:2025/12/12
「卵巣出血」は再出血するのかご存じですか?予防法も医師が解説!

子供を作るうえで重要な体の一部である卵巣ですが、この卵巣から出血がみられる場合があります。

それが卵巣出血です。卵巣出血は病院に行かなくても済むような軽度のものから手術を受けなくてはならないような重度のものまでとその症状は様々です。

今回はそんな卵巣出血の予後と注意点について解説していきます。同じ症状でお悩みの人はぜひ参考にしてみてください。

※この記事はメディカルドックにて『「卵巣出血」とは?原因・症状についても詳しく解説!【医師監修】』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

前田 裕斗

監修医師
前田 裕斗(医師)

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東京大学医学部医学科卒業。その後、川崎市立川崎病院臨床研修医、神戸市立医療センター中央市民病院産婦人科、国立成育医療研究センター産科フェローを経て、2021年より東京医科歯科大学医学部国際健康推進医学分野進学。日本産科婦人科学会産婦人科専門医。

卵巣出血の予後と注意点

卵巣出血の予後と注意点

再出血を起こすことはありますか?

  • 卵巣出血は閉経を迎えていない女性に起こる可能性があると前述しましたが、実際に卵巣出血を起こす人の割合はそれほど多くはありません。つまり卵巣出血自体、起こることがまれなのです。
  • そのため、再出血の可能性は全くないとは言い切れませんが、滅多に起こることはありません

卵巣出血を起こすと妊娠に影響しますか?

  • 卵子は妊娠に必要不可欠な存在です。そんな卵子を作っている卵巣からの出血ということから妊娠への不安を抱える患者さんは多くいます。
  • 結論から言うと卵巣出血を起こしても妊娠や出産には影響はありません
  • 排卵によって起こるものであるため逆に正常に排卵が行われているということになります。

再発予防のためにできることを教えてください。

  • 前述したように卵巣出血の再発は極めて少ないケースです。しかし、再発した人が1人もいないというわけではないため、不安になる人も多くいます。卵巣出血は排卵によって起こり、閉経を迎えた人には起こりません。
  • そのため予防としては排卵を止める方法が有効になります。そこで閉経を迎えていない人が排卵を止めるにはどうすればよいのかが気になるところです。排卵を止める方法として薬によるものがあります。主に使用される薬としては低用量ピルや黄体ホルモンの薬です。
  • 特に低用量ピルは避妊の薬として知られていますが、低用量ピルの特徴から卵巣出血予防にも使用できます。低用量ピルは卵胞ホルモンと黄体ホルモンの濃度を高めることで体の状態を妊娠時に近い状態にし、脳に妊娠していると錯覚させて排卵を止めることができるのです。妊娠の予定がなく、卵巣出血の再発予防をしたいという人は低用量ピルを検討してみましょう。

最後に、読者へメッセージをお願いします。

  • 卵巣出血は妊娠や出産にはあまり影響を及ぼしませんが、出血量が多いとショック状態に陥るなど、重症化することがあります。
  • 月経前にどんなに少量でも出血があり、下腹部痛も伴うようであれば速やかに病院で診察を受けましょう。場合によっては子宮外妊娠の可能性もあります。子宮外妊娠の場合には早期発見と早期治療が重要になってくるため、そういった可能性も踏まえての判断が大切です。
  • 妊娠に影響がないからと油断はできないので卵巣出血に限らず自分の体調に少しでも異変を感じたら病院を頼りましょう。

編集部まとめ

編集部まとめ
今回は卵巣出血について解説しました。卵巣出血は卵胞や出血性黄体のう胞によるもので、排卵が原因となる症状です。

卵巣出血と同様の症状がみられるものに子宮外妊娠があります。

子宮外妊娠は早期発見・早期治療が求められ、卵巣出血とは検査方法も治療も異なるためまずは妊娠検査を行うことが必要になります。

適切な検査と治療を行うことで命に関わる重症化を防げるため、妊娠検査は重要です。

卵巣出血の再発はあまりみられませんが、予防方法としては低用量ピルなどの排卵を止める作用を持つ薬の使用が有効になります。

低用量ピルは多くの婦人科で処方してもらえるため、こうした方法で予防をしておくことも卵巣出血を避ける1つの手です。適切な自己管理で自分の健康を守りましょう。

この記事の監修医師

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