目次 -INDEX-

  1. Medical DOCTOP
  2. 配信コンテンツ
  3. 「若年性更年期障害で行う3つの治療法」はご存じですか?予防法も医師が解説!

「若年性更年期障害で行う3つの治療法」はご存じですか?予防法も医師が解説!

 公開日:2025/12/11
「若年性更年期障害で行う3つの治療法」はご存じですか?予防法も医師が解説!

更年期障害は女性ホルモンの低下と揺らぎが大きくなることで中高年の女性に起こる心身の不調のことです。20代〜30代の若い世代の女性にも更年期障害のような症状に悩まされている方が増えています。

若い女性に起こる更年期に似た症状が、若年性更年期障害です。閉経が近い年齢ではない方に更年期障害の症状があると不安にならないはずがありません。

そこで今回は、若年性更年期障害の治療と予防についてのお話をしていきます。20代や30代の若い方で更年期障害かもしれないと不安に感じている方は参考にしてみて下さい。

※この記事はメディカルドックにて『「若年性更年期障害」とは?症状や予防法についても解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

前田 裕斗

監修医師
前田 裕斗(医師)

プロフィールをもっと見る
東京大学医学部医学科卒業。その後、川崎市立川崎病院臨床研修医、神戸市立医療センター中央市民病院産婦人科、国立成育医療研究センター産科フェローを経て、2021年より東京医科歯科大学医学部国際健康推進医学分野進学。日本産科婦人科学会産婦人科専門医。

若年性更年期障害の治療と予防

肩を押さえる女性

若年性更年期障害の治療方法を教えてください。

  • 医師の診断の結果、若年性更年期障害と診断された場合は、原因に合わせて異なる治療を行います。
  • 治療の方法は、カウンセリング・生活習慣の改善・薬物療法が主です。薬を使う場合はホルモン療法・漢方薬・低用量ピルが使われます。症状によっては長期に渡った治療が必要です。
  • また、早発卵巣不全と診断された場合は、骨粗しょう症・高脂血症など閉経後に起こりやすい疾患のリスクが高くなるため、ホルモン補充療法など積極的に治療をすることになります。

自分で症状を改善する方法はありますか?

  • 若年性更年期障害の可能性がある場合は、自律神経を乱す原因になっている部分の改善を行うことが大切です。薬物などでの治療もできますが、生活習慣などは患者さんが気をつけないといけません。
  • まずは生活リズムを整えましょう。できる限り毎朝決まった時間に起きて決まった時間に寝て下さい。
  • また、バランスのとれた食事を意識することも大切です。ダイエットをしている方は、症状がよくなるまでお休みしましょう。

若年性更年期障害を予防する方法があれば教えてください。

  • 若年性更年期障害を予防する方法は、改善方法と同じように生活リズムや食生活が乱れないように心がけることです。睡眠をしっかりとり規則正しい生活と食生活を心がけます
  • 喫煙を控えたり飲酒はほどほどにしたり、自律神経が乱れないようにしてみて下さい。また、ストレスもホルモンバランスの乱れに繋がります。
  • しかし、生活をしていく中で、ストレスをゼロにすることは難しいです。好きな音楽をきいたり適度な運動をしたり、ストレスを溜め込みすぎないことも予防になります。女性ホルモンの分泌を促す栄養素が入った食品を積極的に取り入れてみるのもよいです。

最後に、読者へメッセージをお願いします。

  • 若年性更年期障害の多くは過度なダイエットやストレス、不規則な生活による自律神経の乱れとホルモンバランスの乱れによって起こります。
  • 20代〜30代の女性は働き盛りですが、ホルモンのバランスも崩れやすい年齢です。若いうちは疲れも感じにくいため、無理をしてしまう方もいます。
  • しかし、無理をしすぎると心身の不調が引き起こされるため、注意が必要です。若年性更年期障害が起こってしまった場合は、放っておくと日常生活や将来の妊娠に支障がでる可能性もあるため、症状が軽いうちに対処をすることが重要です。
  • まずは、生活を見直して改善を試してみましょう。それでも改善されない・症状が重い場合は、専門医に相談をして治療を受けるようにして下さい。

編集部まとめ

ストレッチする女性
今回は20代〜30代の働き盛りの女性に起こる、若年性更年期障害についてのお話をしてきました。生活を送るうえで、疲れやストレスはどうしても起こります。

20代や30代の若いうちは少しくらいの無理もできてしまうものです。しかし、あまりに頑張りすぎてしまうと若年性更年期障害などの不調がでる可能性があります。

閉経の時期よりも早い年齢で更年期のような症状がみられる際は、まずは生活習慣を見直して改善しましょう。軽度であればそれだけで改善できる可能性があります。

ただし、中には治療が必要なケースや更年期障害によく似た症状がある疾患もあるため、自己判断は禁物です。

若年性更年期障害は早期治療が改善の鍵になります。若い方で更年期のような症状にお悩みの方は、早めに婦人科を受診するようにしましょう。

この記事の監修医師

注目記事