「マラセチア毛包炎の治療」で副作用はあるのか?セルフケア法も医師が解説!
公開日:2025/12/09

マラセチア毛包炎はマラセチア菌という真菌によって引き起こされ、毛穴に炎症を起こす皮膚疾患です。
マラセチア菌は皮膚に常に存在するため、この疾患は誰でもなる可能性がありますが、菌が増殖しやすい環境が揃ってしまうとより発症しやすいとされています。
今回はマラセチア毛包炎の治療法・ケア方法について詳しく解説していきます。
※この記事はメディカルドックにて『「マラセチア毛包炎(もうほうえん)」とは?症状・治療法・セルフケアも解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
松澤 宗範(青山メディカルクリニック)
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2014年3月 近畿大学医学部医学科卒業
2014年4月 慶應義塾大学病院初期臨床研修医
2016年4月 慶應義塾大学病院形成外科入局
2016年10月 佐野厚生総合病院形成外科
2017年4月 横浜市立市民病院形成外科
2018年4月 埼玉医科総合医療センター形成外科・美容外科
2018年10月 慶應義塾大学病院形成外科助教休職
2019年2月 銀座美容外科クリニック 分院長
2020年5月 青山メディカルクリニック 開業
所属学会:日本形成外科学会・日本抗加齢医学会・日本アンチエイジング外科学会・日本医学脱毛学会
2014年4月 慶應義塾大学病院初期臨床研修医
2016年4月 慶應義塾大学病院形成外科入局
2016年10月 佐野厚生総合病院形成外科
2017年4月 横浜市立市民病院形成外科
2018年4月 埼玉医科総合医療センター形成外科・美容外科
2018年10月 慶應義塾大学病院形成外科助教休職
2019年2月 銀座美容外科クリニック 分院長
2020年5月 青山メディカルクリニック 開業
所属学会:日本形成外科学会・日本抗加齢医学会・日本アンチエイジング外科学会・日本医学脱毛学会
目次 -INDEX-
マラセチア毛包炎の治療法・ケア方法

マラセチア毛包炎の治療法にはどんなものがありますか?
- マラセチア毛包炎の治療ではマラセチア菌の増殖を抑える「抗真菌薬」である塗り薬または飲み薬が使用されます。基本的には塗り薬がメインで使用されますが、効果が低いときには飲み薬も一緒に処方されます。
- マラセチア毛包炎に対する治療の落とし穴は、再発する可能性がある点です。マラセチア毛包炎は症状が改善したとしても、原因となる生活習慣が改善していない場合、何度でもぶり返す可能性があります。毛包炎自体の治療も非常に大切ですが、原因となっている生活習慣の見直しも立派な治療といえるのです。
- 一方、ステロイドなどの薬剤が原因で毛包炎になってしまった場合、すぐ担当医に伝えましょう。そして今後、別の病院でステロイド治療を行う機会があったときは、過去にステロイドで毛包炎になったことがある旨を伝えておくと安心です。
治療での副反応などが心配です。
- 塗り薬や飲み薬の使用によって副反応が生じる方は確かにいらっしゃいますが、極めて稀な事例です。治療に使用される成分はこれまで使われた経験が多く、安全性が高いことも確認されています。加えて塗り薬においては患部にのみ作用して、ほとんど体の中には吸収されないため、副反応はより出にくいといえます。それでも万が一、肌の異常がみられたり、体調が思わしくなくなったりした際にはすぐに専門家へ相談しましょう。
- また薬による副反応を防ぐために、ぜひ気をつけていただきたいこととして「お薬手帳」を持参してください。医師・薬剤師はこのお薬手帳の情報を元に、飲み合わせなどに問題がないかを確認しています。中には飲み合わせの影響によって、本来出るはずのなかった副反応が強く出てしまうといった事例もゼロではありません。安心して薬を使用するためにも、ご自身の情報提供を怠らないようにしましょう。
自分でケアできることがあれば教えてください。
- 誰でもできるセルフケアとして、まずは肌を清潔に保つことが大切です。汗をかいたら拭く・定期的にお風呂やシャワーを使う・菌の増殖を抑える成分が含まれたケア製品を使うなど、まずはできることから始めてみましょう。
- 一方、上記でもお伝えしたように、処方薬と同じ成分ではありませんが、薬局やドラッグストアで販売している塗り薬を使用するのも有効です。なお、飲み薬は販売されていませんのでご注意ください。
- また意外と知られていないこととして、同じ抗生剤でも真菌と細菌では使用される成分が異なるという点です。購入する際は真菌に効果のある成分が含まれたものを購入しましょう。わからないときは薬剤師または登録販売者に真菌に効果のある塗り薬が欲しいと伝えてみてください。
最後に、読者へメッセージをお願いします
- マラセチア菌は誰でも持っている、ありふれた菌です。もし毛包炎になってしまっても焦る必要はありません。しっかりとした正しいケアと薬で治すことができます。
- しかし治る病気だからといって、何もせず油断してしまうのは禁物です。できるだけマラセチア毛包炎に罹らないように、日頃から皮膚を清潔に保つ意識が大切になります。
編集部まとめ

今回はマラセチア毛包炎について解説してきました。病気の症状や原因、治療方法などおわかりいただけたでしょうか。
マラセチア毛包炎の予防には日頃から皮膚を清潔に保つ意識を持つこと、また罹ってしまったときは速やかに適切なケアを行うことをことが大切ですね。
いざというときのために、今回の記事をぜひ頭の片隅に留めておきましょう。