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「肺腺癌」とは?症状・原因についても解説!

 公開日:2025/03/19
肺腺癌とはどんな病気?

日本では、成人における死因の1位は癌です。中でもテレビや新聞などのメディアを中心に、「肺腺癌」という言葉を耳にする機会が増えています。

病名を見ても分かるように肺に関する癌のひとつですが、たばこを吸わない方や若い方が発症することでも知られています。

また近年では、肺腺癌が発症する過程が徐々に解明されてきました。

癌は、日本人の2人に1人は発症するといわれるほど身近な病気です。ご自身や大切な方が発症する可能性もあるため、肺腺癌の症状や原因についても知っておきましょう。

武井 智昭

監修医師
武井 智昭(高座渋谷つばさクリニック)

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【経歴】
平成14年慶應義塾大学医学部を卒業。同年4月より慶應義塾大学病院 にて小児科研修。平成16年に立川共済病院、平成17年平塚共済病院(小児科医長)で勤務のかたわら、平成22年北里大学北里研究所病原微生物分子疫学教室にて研究員を兼任。新生児医療・救急医療・障害者医療などの研鑽を積む。平成24年から横浜市内のクリニックの副院長として日々臨床にあたり、内科領域の診療・訪問診療を行う。平成29年2月より横浜市社会事業協会が開設する「なごみクリニック」の院長に就任。令和2年4月より「高座渋谷つばさクリニック」の院長に就任。

日本小児科学会専門医・指導医、日本小児感染症学会認定 インフェクションコントロールドクター(ICD)、臨床研修指導医(日本小児科学会)、抗菌化学療法認定医
医師+(いしぷらす)所属

※この記事はMedical DOCにて『「肺腺癌」とは?症状・原因についても解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

肺腺癌とはどんな病気?

悩む女性

肺腺癌とはどんな病気ですか?

  • 肺腺癌とは、肺がんのひとつです。肺がんは組織の型によって、小細胞肺がんと非小細胞肺がんに分かれます。非小細胞肺がんはさらに3つに分けられ、そのひとつが肺腺癌です。
  • 肺腺癌は唾液を作る唾液腺や胃液を分泌する緯線などのように、線組織と似た形をしています。癌ができる箇所としては、肺の奥に発生するケースがよくみられます。
  • また肺腺癌は、肺がんのなかでも発生する頻度が高いことが特徴です。肺がん全体のおよそ半数ほどが、肺腺癌だとされています。

肺がんの一種なのですね。発症した際にみられる症状は何ですか?

  • 肺腺癌は、初期の段階では明確な症状が出にくいことが特徴です。肺腺癌を含む肺がんは特有の症状がないため、気付くのが遅れてしまうことも珍しくありません。
  • 症状が進行するにつれ胸の痛みや咳、痰などの症状が現われます。呼吸器疾患と見分けが付きにくいですが、長期間続くときは癌の疑いもあるため注意が必要です。
  • また癌が転移した場合には、転移した箇所に症状や異変が起きることがあります。例えばめまいやふらつきの症状があるときは、脳への転移が疑われます。

発症する原因は何ですか?

  • 肺腺癌が発症する原因については、現在のところ明確に解明されていません。遺伝子などの研究も進められていますが、根拠としては不十分な現状です。
  • ただし喫煙との関係性については、さまざまな研究で指摘されています。タバコには発癌性物質が含まれており、肺細胞の遺伝子を傷つけることで癌が生じると考えられています。
  • またアスベストと接触するなどの職業的な要因、大気汚染なども肺腺癌を引き起こす危険因子とされているようです。

喫煙者ではない人の発症も多いと聞いたのですが…。

  • 肺腺癌は喫煙者だけでなく、非喫煙者の発症も男女問わず多くみられます。喫煙することで発症するリスクが高まるとされていますが、直接的な原因は分かっていません。
  • ただし肺腺癌は、受動喫煙の影響を強く受けるとされています。例えば喫煙者が配偶者の場合、喫煙しない人でも発症する確率が高い傾向にあります。

編集部まとめ

腕を伸ばす女性
肺腺癌をはじめとする癌は禁煙、食生活の改善などで予防はできますが、完全に防ぐことはできません。早い段階で治療を行えば完治も見込めるため、早期発見が大切です。

しかし肺腺癌は症状が出にくいことから、自覚症状がなく気付くのも容易ではありません。初期の段階で見つけるには、定期的な検診などを行う必要があります。

なお気になる症状が続く場合には、セカンドオピニオンなども有効です。最初の医院では発見できなかった癌などの疾患を、発見できる可能性があります。

現在では国が推奨するものをはじめ、民間でも癌検診やリスク検査が行われています。これらを積極的に活用して、肺腺癌の早期発見に努めましょう。

この記事の監修医師

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