「尿路結石」の症状はご存知ですか?【医師監修】
公開日:2024/10/15
生活習慣病の1つともいわれているのが、尿路結石症です。
尿路結石ができると、ひどい激痛を伴ったり、入院治療が必要になったりします。
事前に予防できれば痛みを我慢することも、治療費を心配することもありません。
今回は尿路結石の特徴と、予防のポイントについてご紹介していきます。
※この記事はMedical DOCにて『「尿路結石」を予防する食べ物・飲み物をご存知ですか?』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。
監修医師:
坂本 信一(医師)
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1999年 千葉大学医学部卒業 2000年 千葉大学泌尿器科学教室入局 2000年 東京厚生年金病院 泌尿器科 2002年 杏林大学医学部薬理学教室 共同研究員(遠藤仁教授・金井好克教授) 2004年 千葉大学医学部附属病院 泌尿器科 2005年 千葉大学医学部大学院卒業(医学博士号 取得) 2006年 ケンタッキー大学 泌尿器科 研究室(ポストドクトラルフェロー:Natasha Kyprianou教授) 2009年 千葉大学医学部附属病院 泌尿器科 助教 2010年 千葉大学大学院医学研究院 泌尿器科学 助教 2016年 千葉大学附属病院 診療講師 2018年 千葉大学医学部付属病院 泌尿器科 講師 所属学会・学会活動等 ・日本泌尿器科学会(専門医) ・日本泌尿器内視鏡学会(泌尿器腹腔鏡技術認定医) ・日本内視鏡外科学会(泌尿器腹腔鏡技術認定医) ・日本アンドロロジー学会 ・日本尿路結石症学会 ・泌尿器科分子・細胞研究会・評議員 ・American Urological Association会員 ・Society for Basic Urologic Research会員 ・日本尿路結石症学会事務局 ・International Journal of Urology・日本泌尿器科学会雑誌 編集幹事 ・日本泌尿器科学会 国際委員 受賞など
尿路結石の特徴は?
尿路結石はどのような病気ですか?
- 尿路結石とは、その名のとおり、尿路といわれる尿の通り道にできる石のことです。尿路は、腎臓から尿管、膀胱までの尿道すべてを指します。
- 結石は腎臓か尿管で見つかることが多く、作られる原因は食生活・ストレス・遺伝・尿路の奇形などさまざまです。
- また、結石はできる部位によって分類され、腎臓結石・尿管結石・膀胱結石・尿道結石と呼ばれます。さらにそこから結石の主な成分により以下のように分けられます。
- シュウ酸カルシウム結石
- リン酸カルシウム結石
- 尿酸結石
とても痛いと聞きますが、他に症状はありますか?
- 結石が腎臓にある場合は、痛みはほとんどなく、自覚症状もないことが多いです。結石が腎臓から出てしまうと、背中から脇腹にかけての痛みや下腹部痛などがでます。
- また、痛みは夜間や早朝におきることが多く、一度痛み出すと3~4時間は痛みが持続します。痛みの強さは鈍痛から激痛までさまざまで、痛み以外にも、血尿がでたり吐き気があったりといった症状があることも多いです。
- これらの症状は、結石が尿管を塞いでしまったり、結石によって尿の流れが悪くなったりしたときに現れます。
- また、膀胱結石や尿管結石では膀胱の刺激症状を伴うことがあり、頻尿や残尿感といった膀胱炎のような症状がでることもあります。
- ほかにも、細菌感染をおこしてしまうと結石性の腎盂腎炎になり、38~40度近くの発熱がでることもあるため放置するのは危険です。
尿路結石は男性に多いイメージです。
- 女性より男性の方が、患者数としては多いです。女性は15人に1人程度の割合ですが、男性は7人に1人の割合で罹患しています。
- また、男性は40代から50代、女性は閉経後に発症することが多いです。
編集部まとめ
尿路結石にも治療法がいくつかあり、結石の大きさやできる位置によって治療法が変わります。
普段口にする食べ物や生活に気を付けるだけで予防することができるため、これを機会に一度食生活や生活習慣を見直してみましょう。
また、結石を放置すると、腎機能の低下や尿管の閉塞などのリスクがあります。
症状が現れた際には放置せず、早めに泌尿器科を受診することをおすすめします。