「カリウム」の”3つの効果”はご存じですか?管理栄養士が解説!

カリウムの効果はどのようなものでしょうか。メディカルドック監修医がカリウムの基本知識と効果について解説します。
※この記事はメディカルドックにて『「カリウム」が多い"食べ物"は高血圧に効く?不足や摂りすぎで現れる症状も解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修管理栄養士:
池田 早苗(管理栄養士)
目次 -INDEX-
「カリウム」とは?

人体に必要なミネラルの一種で、成人の体内には約120gから200gのカリウムが含まれています。大部分は細胞内に存在し、ごく一部は血液やリンパなどの体液(細胞外液)や骨にも含まれ、細胞外液に多いナトリウムと相互に作用しながら細胞の浸透圧を維持したり、水分を保持するのに重要な役割を果たしています。また、神経の興奮性や筋肉の収縮に関わり、体液のpHバランスを保つ役割も果たしています。カリウムにはナトリウムを身体の外に出しやすくする作用があるため、塩分の摂り過ぎを調節するのに役立つ。一方、不足するとこれらの働きに影響することはもちろん、脱力感・食欲不振・不整脈などの症状がみられることがあります。なお、腎機能が正常な場合には、通常の食事で過剰になることはまれとされています。
カリウムの一日の摂取量

日本人の食事摂取基準(2025年版)では、体内のカリウム平衡を維持するために適正と考えられる値を目安量として設定しています。成人男性1日2,500mg/日以上、成人女性では2,000mg/日以上です。また、高血圧を中心とした生活習慣病の発症予防の観点から、1日当たりの摂取量の目標量として成人男性では3,000mg/日以上、成人女性では2,600mg/日以上と設定されています。
カリウムの効果

むくみ予防・改善
カリウムは、細胞内液の主要なミネラルとして、細胞の浸透圧を正常に保普及し、体内の水分バランスを調整します。ナトリウムを摂りすぎると、体は水分を溜め込みむくみやすくなりますが、カリウムには余分なナトリウムを体外に排出する働きがあるため、むくみの解消に役立ちます。
血圧を正常に保つ
摂取されたカリウムは、小腸で吸収された後全身の組織に運ばれ、大部分が腎臓によって排泄されます。カリウムは、腎臓でのナトリウムの再吸収を抑制して尿中への排泄を促進し血圧の上昇を抑制する働きがあります。
この作用は、脳卒中や心血管疾患といった生活習慣病のリスク低減が期待されます。
筋肉機能のサポート
カリウムは神経伝達物質の働きを助け、筋肉の収縮と弛緩をスムーズに行うために不可欠です。筋肉のけいれんや麻痺を防ぎ、正常な機能を保つ働きがあります。
「カリウムを含む食べ物」についてよくある質問

ここまでカリウムの食べ物などを紹介しました。ここでは「カリウムの食べ物」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。
カリウムを摂り過ぎたらどんな症状が現れますか
池田 早苗
カリウムを摂りすぎると、神経や筋肉、心臓の電気的な働きが乱れ、筋力低下や脱力感、吐き気などの症状が現れることがあります。特に心臓では不整脈が起こりやすく、重症の場合には心停止につながる危険性もあります。
腎機能が正常であれば、普段の食事だけでカリウムが過剰になることはほとんどありません。しかし、腎機能が低下している方や、特定の薬剤、カリウムを多く含むサプリメントを服用している場合には、体内のカリウムを十分に排泄できず、血液中のカリウム濃度が高くなる高カリウム血症を起こしやすくなるため注意が必要です。
身近な飲み物では、お茶(玉露)、トマトジュース、果汁100%ジュース、コーヒー、牛乳などにカリウムが多く含まれています。カリウム制限が必要な方では、飲み物だけでも過剰摂取となる場合があります。玉露は麦茶や玄米茶に、コーヒーは紅茶に置き換えるなど、飲み物の種類を工夫し、量にも注意しながら摂取を控えるようにしましょう。
カリウムが多い果物を教えてください
池田 早苗
カリウムを多く含む果物には、バナナ、キウイ、アボカド、メロン、オレンジ、スイカ、ドライフルーツ(干しぶどうや干しプルーン、干しあんずなど)があります。これらの果物は1個や1食分で比較的多くのカリウムを摂取できるため、腎機能が低下している方やカリウム制限が必要な方は特に注意が必要です。
まとめ
カリウムは、健康や生命維持に欠かせないミネラルの一つです。主に細胞内に存在し、ナトリウムなど他の栄養素とバランスを取りながら細胞の浸透圧を調整し、神経や筋肉の動き、心臓の収縮、体内の水分量や血圧の調整に重要な役割を果たしています。
カリウムは身近な食品に多く含まれており、通常は普段の食事で多少の過不足があっても、体内の調節機構によって血中カリウム濃度は一定に保たれます。しかし、腎機能が低下している方や特定の薬剤、カリウムを多く含むサプリメントを服用している場合には、カリウムを十分に排泄できず血液中のカリウム濃度が高くなることがあります。特に腎機能が低下している方は、重篤な症状を引き起こす可能性があるため、カリウムの摂取量については医師の指示を仰ぐようにしましょう。
「カリウム」と関連する病気
「カリウム」と関連する病気は3個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。
腎・泌尿器系の病気
- 腎疾患
「カリウム」と関連する症状
「カリウム」と関連している、似ている症状は9個ほどあります。
各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。
関連する症状
- 筋力低下
- 脱力感
- 筋肉のけいれん
- 全身倦怠感
- 疲労感
- 食欲不振
- 悪心
- 嘔吐
- むくみ