「ビタミンD」は精神面でどんな「効果」を発揮するかご存知ですか?【管理栄養士解説】

ビタミンDを摂りすぎるとどうなる?メディカルドック監修医がビタミンDの一日の摂取量・毎日ビタミンDを5000IU摂取するとどうなるかな・効果などを解説します。
※この記事はメディカルドックにて『「ビタミンDを摂りすぎる」と現れる症状はご存知ですか?管理栄養士が解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修管理栄養士:
鈴木 友美(管理栄養士)
健診センターでの特定保健指導・栄養相談の経験を生かして、より多くの方々の健康をサポートできるように知識を深めています。
目次 -INDEX-
「ビタミンD」とは?

ビタミンDは、油に溶ける性質を持つ脂溶性ビタミンで、腸管からのカルシウムの吸収を助け骨の形成に関わっている栄養素です。
そのほかD筋肉の合成を促進する作用や免疫力向上やアレルギー症状を改善する働きなどが報告されています。
ビタミンDは、主にきのこに含まれているビタミン2(エルゴカルシフェロール)と、魚類に含まれるビタミンD3(コレカルシフェロール)に分類されます。
また、日光に含まれる紫外線が皮膚に当たることでも産生される特徴があります。
ビタミンDの一日の摂取量

・目安量について
成人(18歳以上の男女):9.0 µg/日
授乳婦・妊婦:9.0 µg/日
毎日ビタミンDを5000IU摂取するとどうなる?

日本人の食事摂取基準2025では、成人の耐容上限量を100㎍/日(4000IU)としています。
1㎍=40IU(IU:国際単位)なので、5000IUを㎍に換算すると125㎍/日となり、耐容上限量(100㎍/日)を超えるため過剰摂取に該当する可能性があります。多量のビタミンDを毎日摂取し続けることで、「高カルシウム血症」、「腎障害」、「軟組織の石灰化障害」などが起こる危険性があるため注意が必要です。
ビタミンDの効果

骨形成・成長促進
ビタミンDは、小腸や腎臓でのカルシウムやリンの吸収を高める働きがあります。
カルシウムやリンの吸収が高まることで、骨や歯の生成を促します。
免疫力の調整
ビタミンDは、体内に侵入した細菌やウイルスを食べて消化し、死滅させる役割をしているマクロファージを活性化する働きがあります。
免疫細胞を活性化させたり、過剰反応を抑えたりする働きをもっているという報告があります。
精神のバランスを整える
ビタミンDは、脳の機能のために大切な栄養素で、不足するとうつ病のリスクが増加すると言われています。ビタミンDは、脳内機能の維持に関与し、セロトニンやドパミン、ノルアドレナリンの働きに影響を与えることで、精神の安定に役立つ可能性があるという報告があります。
「ビタミンDの摂りすぎ」についてよくある質問

ここまでビタミンDの摂りすぎについて紹介しました。ここでは「ビタミンDの摂りすぎ」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。
ビタミンDサプリは体に悪いのでしょうか?
鈴木 友美 医師
ビタミンDは、身体の健康を維持するうえで重要な栄養素ではありますが、脂溶性ビタミンの為、体内に蓄積されてしまいます。ビタミンDのサプリメントを過剰に摂取することによって、身体に負担がかかり症状が出る場合があるので注意が必要です。
ビタミンDを摂りすぎてしまったら、どのように対処したらよいでしょうか?
鈴木 友美 医師
速やかにサプリメントの摂取を中止し、早めに医療機関を受診しましょう。専門家の指導を受け、血液検査でビタミンDやカルシウムの状況を確認してもらうのがよいですね。
編集部まとめ
ビタミンDは、油に溶ける性質を持つ脂溶性ビタミンで、腸管からのカルシウムの吸収を助け骨の形成に関わっている栄養素です。そのほかにも、筋肉の合成を促進する作用や免疫力向上やアレルギー症状を改善する働きなどが報告されています。ビタミンDは、妊娠しやすい体内環境を整える働きが報告されているため妊活中の方にとって大切な栄養素です。しかし、妊活中にビタミンDを過剰に摂取すると、ホルモンバランスに影響を与える可能性があるため、注意が必要です。
「ビタミンD」に関連する病気
「ビタミンD」と関連する病気は5個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。
「ビタミンD」に関連する症状
「ビタミンD」と関連している、似ている症状は6個ほどあります。
各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。
関連する症状
- 食欲不振
- 体重減少
- 多尿
- 不整脈
- 悪心
- 嘔吐