スマートウォッチで不整脈を発見!心房細動の通知とリスクを医師が解説

心拍数や睡眠データなど健康に関する情報を手軽に記録できるデバイスとして広がっている「スマートウォッチ」。今回は、スマートウォッチを活用した健康管理について、「新中野なべよこ内科」の高昌先生に解説していただきました。

監修医師:
高昌 秀安(新中野なべよこ内科)
編集部
スマートウォッチで健康状態がわかるというのは本当ですか?
高昌先生
スマートウォッチには、様々な身体の状態をリアルタイムにモニタリングできる機能があります。なかには、「家庭医用医療機器」として厚生労働省の承認を受けた心電計や心拍数モニタのプログラムが搭載されているスマートウォッチもあります。
編集部
心拍に異常があると知らせてくれるのですね。
高昌先生
はい。全ての異常がわかるわけではありませんが、例えば心電図データの解析・分析で「高心拍数」「低心拍数」「判定不能」などと表示された場合、不整脈が起こっているかもしれません。また、商品によってはより具体的に「心房細動の疑い」などの通知が表示されることもあります。
編集部
心房細動とは何ですか?
高昌先生
そもそも、心臓は右と左で「右心」「左心」、上下で「心房」と「心室」に分かれており、それらが収縮することで血液を全身に送り出しています。このうち、心房が十分に収縮せず、細かく震えたようになってしまい、脈が不規則になるのが心房細動です。
編集部
心房細動を放置するとどうなるのですか?
高昌先生
血液を十分に循環させることができないため、心房の中に血栓ができ、それが移動して脳の血管に詰まると脳梗塞になるリスクがあります。脳梗塞となるメカニズムはいくつかあるのですが、心臓が原因で起こる「心原性脳梗塞」は、脳梗塞の中でも重篤である場合が多いので注意が必要です。また、「心不全」を引き起こしてしまうケースもあります。
※この記事はメディカルドックにて<スマートウォッチで不整脈がわかる? 正確性は? 「スマートウォッチ外来」の活用法を医師が解説!>と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。




