「肺炎」は気づかないうちに悪化する! 高齢者の肺炎を見逃さないサインとは【医師が解説】

高齢者に多い誤嚥性肺炎は、食事中や食後だけでなく、実は寝ている間にも起こることがあります。今回は、肺炎とはどのようなものなのか、「あゆみ野クリニック」の岩崎先生に解説してもらいました。

監修医師:
岩崎 鋼(医療法人仙豆会いこいクリニック)
編集部
肺炎について教えてください。
岩崎先生
肺炎とは、文字通り肺の炎症です。何らかのきっかけで肺に細菌やウイルスなどの感染が起こり、肺にある「肺胞」という部分に炎症が起こってしまうのです。
編集部
どんな症状が出るのですか?
岩崎先生
症状やその程度は、人や原因微生物によって異なりますが、発熱や咳、たん、息切れなどが主な症状です。肺の主な役割は、酸素を取り込み二酸化炭素を吐き出す「呼吸」ですので、肺炎になると、呼吸が苦しくなったり、呼吸が速くなったりして、重症化すると入院が必要になることもあり、高齢者は特に注意が必要です。
編集部
それはなぜですか?
岩崎先生
年齢とともに、体の免疫が低下してしまうことが多いからです。高齢者は、肺炎となっても発熱や咳、たんなどの症状が若い人ほど顕著に表れず、気づかないうちに重症化することがあるのです。高齢者の場合は、「いつもより活気がない」「食欲がない」といった症状のみでも、医療機関に相談することをお勧めします。さらに知っておいてほしい概念として「誤嚥性肺炎」があります。
※この記事はメディカルドックにて<高齢者の「誤嚥性肺炎」は寝ている間に起きているって本当? 寝る前のケアが重要なワケ>と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。




