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健康診断の数値は大丈夫? 脂肪肝の症状や進行したときのリスク【医師が解説】

 公開日:2025/11/12
脂肪肝の症状や進行したときのリスク

脂肪肝」は、肝臓に過剰な脂肪が蓄積された状態のことです。しかし、単に「脂肪がついた状態」ではなく、多くの病気のリスクとなり得るのだそうです。今回は、脂肪肝の症状や進行したときのリスクについて、「まつい内科医院」の松井太吾先生に解説していただきました。

松井 太吾

監修医師
松井 太吾(まつい内科医院)

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東邦大学医学部医学科卒業。その後、仙北組合総合病院(現・秋田県厚生農業協同組合連合会大曲厚生医療センター)、東邦大学医療センター大森病院、社会保険中央総合病院(現・JCHO東京山手メディカルセンター)、日産厚生会玉川病院で経験を積む。2022年、神奈川県横浜市に位置する「まつい内科医院」の副院長に就任。日本消化器病学会専門医、日本消化器内視鏡学会専門医、日本肝臓学会専門医、日本内科学会認定医。

編集部編集部

脂肪肝になると、どのような症状が出ますか?

松井 太吾先生松井先生

基本的に、初期の段階では症状がほとんどありません。進行すると、倦怠感や肝臓の腫れ、右肋骨下の痛みなどが出てきますが、症状を自覚した時点で、かなり進んでいると考えられます。

編集部編集部

脂肪肝が進行するとどうなるのですか?

松井 太吾先生松井先生

アルコール性・非アルコール性どちらの場合も、進行すると「肝炎」「肝硬変」「肝がん」を発症するリスクが高くなります。また、先ほど「脂質異常症や糖尿病が脂肪肝の原因になる」とお伝えしましたが、これらは相互に影響し合っています。そのため、脂肪肝があると糖尿病を発症するリスクも高まります。

編集部編集部

様々な病気のリスクが高まるのですね。

松井 太吾先生松井先生

そのとおりです。ほかにも、「大腸がん」や「乳がん」などの悪性腫瘍の発症率も高くなるという報告もあります。加えて、糖尿病や動脈硬化による腎臓病や心血管疾患、末梢神経障害などのリスクも高まります。

編集部編集部

「肝臓に脂肪がついただけ状態」ではないのですね。

松井 太吾先生松井先生

脂肪肝は単なる「状態」ではなく、様々な病気のリスク要因の1つです。ただし、脂肪肝からここまで悪化してしまうのはごく少数です。早期に発見して適切な対応をすれば、病気になるリスクを下げることができます。

※この記事はメディカルドックにて<アルコール以外の「脂肪肝」の原因はご存じですか? 症状・進行したときのリスクも医師が解説!>と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。

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