痛みを軽減! 神経ブロック注射の手順・効果・費用を医師が解説

痛みを根本から解決できる可能性があるとして、期待を集めている「神経ブロック注射」。一体、どのような流れで治療がおこなわれるのかご存じでしょうか? また、費用の目安も気になるところです。今回は、神経ブロック注射の費用の目安や注意点について、「こすぎ坂本医院」の坂本先生に解説していただきました。

監修医師:
坂本 典昭(こすぎ坂本医院)
編集部
神経ブロック注射をする際に注意していることを教えてください。
坂本先生
血圧と酸素飽和度を測定するため、モニターの装着をおこないます。そして、硬膜外ブロックの針を挿入する部位に、まず細い針で局所麻酔を皮下注射します。こうすることでブロック針を挿入した時の痛みを和らげます。それから、硬膜外ブロック専用の細い針を用いて、慎重に硬膜外腔に針を挿入します。針が正確に硬膜外腔に到達したら、局所麻酔薬や状況に応じてステロイド薬を注入します。
編集部
その後は?
坂本先生
薬剤の注入が完了したら、針を慎重に抜きます。出血の有無や血圧などの変動を確認し、約20分程度状態観察をします。体調の変化やふらつきがないなどを確認して問題なければ終了となります。
編集部
1回の治療で効果が得られるのですか?
坂本先生
急性的な痛みの場合は、一度で効果が得られることもあります。ただし、基本的には複数回治療をおこないます。
編集部
神経ブロック注射は保険適用ですか?
坂本先生
はい。費用は神経ブロック注射の種類や疾患、部位などによっても異なりますが、おおよその目安として、初診が3500〜5000円、再診が1500〜3000円です。レントゲン検査や採血検査は、別途費用がかかる可能性もあります。
編集部
最後に、読者へのメッセージをお願いします。
坂本先生
ペインクリニックでおこなわれている代表的な神経ブロック注射は、薬だけの治療とは違って即効性なども期待できる点もあり、痛みの治療としては有用です。その一方で、注射という手技が入るため、神経ブロックの流れや注意点などを含めて、診療時に確認しておきましょう。しっかりと治療の内容を理解していただいたうえで、進めていくことが重要なので、今回の内容はその点で参考になるのではないかと思います。痛みで困った際には、ぜひペインクリニックの受診を検討してみてください。
※この記事はMedical DOCにて<「神経ブロック注射」の費用はご存じですか? 治療の流れ・種類・効果も医師が解説!>と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。