月に3日以上の頭痛を我慢していませんか? 受診すべき理由と最新治療法【医師解説】

頭痛に悩む日本人は多いと言われています。特に片頭痛は、日常生活に支障をきたすことも多く、適切な管理が重要なのだそうです。予防薬を使用することもできるようですが、「薬を飲み続けて問題はないの?」と不安のある人もいらっしゃるかもしれません。そこで今回は、片頭痛の治療法や予防法について、「つだぬま頭痛・脳神経外科クリニック」の寺尾先生に解説していただきました。

監修医師:
寺尾 健(つだぬま頭痛・脳神経外科クリニック)
編集部
片頭痛の治療について教えてください。
寺尾先生
痛みの発作時には、鎮痛薬が用いられます。痛みの強さや頭痛が表れてからの時間などにより、いくつかの選択肢があります。また、症状に応じて吐き気を抑える薬などを併用することもあります。
編集部
片頭痛の予防療法もあるのですか?
寺尾先生
片頭痛が月に2回以上、もしくは生活に支障をきたす頭痛が月に3日以上ある場合には、予防的な薬物療法が検討されます。様々な予防療法がありますが、特に、2021年からは「抗CGRP関連抗体薬」という片頭痛に特化した予防療法も実施されています。薬物療法と合わせて、十分な睡眠や適度な運動、規則正しい生活、ストレス管理など、生活習慣の見直しも重要です。
編集部
片頭痛の予防薬は、飲み続けても大丈夫なのでしょうか?
寺尾先生
安全性や副作用を確認しながらであれば、飲み続けても問題ありません。ただ、漫然と飲み続けるのではなく、半年〜1年くらい飲み続けた後は、定期的な見直しをおこない、効果があればやめてみるなど、臨機応変に対応していくことが大事です。
編集部
最後に、読者へのメッセージをお願いします。
寺尾先生
頭痛で悩んでいる人は、たくさんいらっしゃいます。そして、そのほとんどが「病院にかかるほどではない」と我慢しているようですが、専門の診療科できちんと治療すれば、頭痛のない生活も望めます。「頭痛がなくなることで生活が様変わりした」「人生が変わった」という人もたくさんいるので、たかが頭痛と思わずに病院にかかってみてはいかがでしょうか。
※この記事はMedical DOCにて<「片頭痛」の特徴的な症状はご存じですか? 予防薬を飲む際の注意点や対処法も医師が解説!>と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。