シミは化粧品では消せない? 医師が毎日実践するシミ予防&治療の秘訣とは

「シミ」はある日突然できるのではなく、日々の習慣のなかで少しずつ形成されていきます。そのため、シミを防ぐには正しいお手入れなど、日々継続することが重要です。それでは、シミ治療に詳しい皮膚科医は、一体どのような対策をしているのでしょうか。「さおり皮ふ科クリニック」の山本先生に伝授していただきました。

監修医師:
山本 佐織(さおり皮ふ科クリニック)
編集部
先生が実践しているシミ対策はありますか?
山本先生
まずは徹底した紫外線対策を心がけています。特に日焼け止めは重要で、SPF50、PA++++以上の日焼け止めを一年中、2時間に1回塗り直しています。室内にいるときでも、窓がある部屋なら紫外線は常に降り注いでいるので、日焼け止めはこまめな塗り直しが必要です。
編集部
紫外線対策がまずは重要なのですね。
山本先生
はい。そのほかにも、外出するときには深めの帽子を被り、顔が半分隠れるようなマスクを着用しています。
編集部
それくらい気をつけていたら、シミができることはないですか?
山本先生
それでもやはりシミができてしまうことがあるので、その場合にはできるだけ小さいうちにピコレーザーを照射して取り除いています。濃いシミや大きいシミだと2回以上、治療が必要なことがありますが、薄くて小さいシミの場合には、1回で消すことができます。
編集部
そのほか、日常生活で気をつけていることはありますか?
山本先生
睡眠不足や偏った食生活など、ターンオーバーを遅らせる生活習慣は避けるようにしています。また、普段からサプリメントでビタミンCを多く摂取することも意識しています。ビタミンCは色素沈着を抑制したり、肌の弾力をアップしたりと、美肌づくりには欠かせない栄養素です。普段の食事だけではどうしても摂取量が不足しているので、サプリメントなどを活用して積極的に摂ることが大切です。
編集部
日々の蓄積が大事なのですね。
山本先生
そう思います。とにかくシミは治療より予防が大切。特に紫外線対策をしっかりするだけで、だいぶ肌の状態は変わると思います。もしシミができてしまったとしても、できるだけ早めに治療することが肝心です。そうすればダウンタイムも短くて済むので、早めの対策を心がけましょう。
編集部
最後に、読者へのメッセージをお願いします。
山本先生
シミ治療の効果を謳った化粧品も発売されていますが、現実的に化粧品でシミを治すのは困難です。特に、紫外線によるシミは化粧品では消すことができません。その場合には、ピコレーザーを照射するのが一番手早く、またコストパフォーマンスも良いと思います。最近では医療機器も進化しており、ダウンタイムが短い治療法なども開発されているので、困ったことがあればぜひ皮膚科医にご相談ください。
※この記事はMedical DOCにて<皮膚科医が実践している「シミ対策」を伝授! シミの原因・対処法も解説!>と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。