頭をぶつけたら何科に行く? 放置すると命に関わるケースも【医師解説】

頭をぶつけた後に「痛みが引いたからもう大丈夫」と油断している人はいませんか? じつは、痛みが引いたからといって安心できない場合もあるそうです。今回は頭部を打撲して病院を受診する際の注意点について「なかめぐろ脳神経外科・内科 頭痛クリニック」の青山先生に解説していただきました。

監修医師:
青山 尚樹(なかめぐろ脳神経外科・内科 頭痛クリニック)
編集部
頭部打撲の際は、何科を受診すればいいのでしょうか?
青山先生
まずは脳の異常を調べるため、脳神経外科を受診しましょう。そのほか、骨の異常が考えられる場合には整形外科、顔面を打った場合には眼科や耳鼻咽喉科、歯科などの受診を検討する必要があるかもしれません。
編集部
受診の際の注意点はありますか?
青山先生
いつ、どのような状況で、どのようにして頭を打ったのかを正確に伝えられるようにしましょう。特に受傷直後の症状が重要です。現在はしっかりしていても、「受傷直後に意識障害があった」「痙攣していた」などの情報は正確に伝えてほしいと思います。
編集部
頭部打撲では、どのような検査をおこなうのですか?
青山先生
状況によりますが、基本的にはレントゲン検査やCT検査などをおこないます。場合によってはMRIなどの検査が必要になることもあります。
編集部
最後に、読者へのメッセージをお願いします。
青山先生
頭部打撲で受診することが特に多いのはお子さんです。「台から落ちた」「ぶつかった」などの理由で頭をぶつけることが多いのですが、お子さんも大人と同様、意識があり、顔色もしっかりしていて特に怪我がない場合には、ひとまず経過観察をおこなってください。丸1日様子を見て、異常がなければ問題ないと思いますが、万が一、嘔吐したり意識障害がみられたりしたら、すぐに病院へ連絡・受診してください。夜間の場合には、脳神経外科医が当直している医療機関を受診しましょう。そうした病院がみつからない場合にはコールセンターなどに相談し、対応を指示してもらいます。場合によっては緊急の処置が必要なこともあるため、油断せずに少なくとも丸1日くらいは注意深く観察することが必要です。
※この記事はMedical DOCにて<頭を打ったときの注意点・対処法はご存じですか? 「頭部打撲」の放置リスクを医師が解説!>と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。