体外受精の妊娠率を高めるには? ストレスを減らし妊娠につなげる方法【医師解説】

体外受精は、不妊治療の中でも最も高度な医療技術を駆使する方法の一つです。この治療法に希望を抱きながらも、結果が伴わない場合や不安を感じる方も多いのではないでしょうか。体外受精で子どもを授かるためには、治療に関する正しい知識を持ち、医療機関選びや自身の心身の状態を整えることが大切です。本記事では、体外受精で妊娠率を高めるためにできることを放生先生のアドバイスとともに解説していただきました。

監修医師:
放生 勲(こまえクリニック)
編集部
妊娠率を高めるためにできる具体的な行動はありますか?
放生先生
健康的な生活習慣を維持することが、妊娠率向上の基本です。バランスの取れた食事を心がけるとともに、適度な運動で体調を整えることが重要です。特に、ビタミンDや亜鉛、銅のバランスを意識したサプリメントの摂取が推奨されます。また、妊娠を急ぐあまり、自分を追い詰めるのは避けましょう。夫婦で支え合いながら治療に向き合うことで、妊娠につながりやすくなります。
編集部
治療に行き詰まった場合の対処法は?
放生先生
治療が行き詰まった場合は、セカンドオピニオンを求めることをお勧めします。また、治療を一時中断して心身を休めることも選択肢の一つです。心と体に余裕を持つことで、次の治療に向けて新たなエネルギーをチャージすることができます。治療を一時休止することでプレッシャーが軽減され、リフレッシュできて、自然妊娠する例も少なくありません。
編集部
心構えとして意識すべきことはありますか?
放生先生
妊娠は「追いかけると逃げていく」と言われることがあるくらいで、治療に没頭しすぎると、焦りやストレスが積み重なり、結果的にホルモンバランスや体のリズムに悪影響を与えることがあります。重要なのは、治療そのものを「目的」とせず、「夫婦で共に取り組むプロセス」として捉えることです。例えば、夫婦の絆を深めたり、妊娠以外の目標を持ったりすることで、気持ちに余裕を持つことができます。また、どんな結果でも自分たちの努力を肯定的に評価する心構えが必要です。心の余裕が、妊娠を呼び込む大きな鍵となります。
※この記事はMedical DOCにて<「体外受精で後悔しないコツ」を専門医が解説 始める前に気をつけるポイントとは>と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。