赤ちゃんの歩き方に違和感あれば要注意。「股関節形成不全」の症状を医師解説

赤ちゃんの足の長さに差があったり、股関節が硬く感じられたりする場合、それは「股関節形成不全(DDH)」の兆候かもしれません。股関節形成不全は早期治療が重要とのことですが、早く気づくにはどうしたらいいのでしょうか。今回は、股関節形成不全の症状や早期発見のポイントを「葛西駅前あおぞら整形外科クリニック」の福田先生に解説していただきました。

監修医師:
福田 慎介(葛西駅前あおぞら整形外科クリニック)
編集部
股関節形成不全になると、どのような症状が表れますか?
福田先生
「股関節の可動域制限」や「股関節を動かした際に音がする」などが症状として挙げられます。成長して歩くようになると、「歩き方が左右対称でない」「どちらかの足だけ踏ん張りが効かない」などがみられることもあります。
編集部
股関節形成不全は進行するとどうなるのですか?
福田先生
放置すると関節がすり減っていき、やがて「変形性股関節症」へと進行するリスクが高まります。早期に発見し、適切な治療をおこなうことで、進行を抑え、生活の質を維持することができます。
編集部
どうしたら早期に気づけるのでしょうか?
福田先生
赤ちゃんは、仮に動かしにくさなどがあったとしても伝えることは難しいため、周りの大人が気にしてあげることが大事です。例えば、おむつ交換のときに「足の開きが悪い」「どちらかの股関節が硬い気がする」「足の長さや太もものしわに左右差がある」「極端に向きぐせがある」といった症状に気がついたら、早めに医療機関を受診しましょう。その際は、超音波エコーを使った赤ちゃんの股関節検診をおこなっている医療機関がおすすめです。股関節の形状や動き、骨格などを確認し、超音波エコーやX線などの検査をすることで診断します。
※この記事はMedical DOCにて<赤ちゃんの「股関節形成不全(DDH)」を疑うサイン・症状はご存じですか? 治療法や早期発見の重要性も医師が解説!>と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。