テニス肘・ゴルフ肘の最新治療とは? 保存療法から手術まで医師解説

テニス肘やゴルフ肘は、スポーツ愛好者だけでなく、日常生活動作でも発症することがあるのだそうです。そこで、テニス肘やゴルフ肘に対する保存療法や手術療法などの治療法について、片岡利行先生(かたおか整形外科手の外科クリニック)に話を聞きました。

監修医師:
片岡 利行(かたおか整形外科手の外科クリニック)
編集部
医療機関ではテニス肘やゴルフ肘の治療はどのようにおこなうのですか?
片岡先生
まずはストレッチや痛みの出にくい動作指導を行い、痛みや炎症を抑える外用薬を使用します。疼痛が強い場合は、鎮痛剤の内服や体外衝撃波治療、局所注射なども行います。また、必要に応じて専用のバンドやサポーターなどを装着する場合もあります。保存加療を続けても疼痛が続き、日常生活に支障を来たす場合などには、手術療法も検討されます。
編集部
それはどのような手術になるのですか?
片岡先生
主には、炎症を起こしたり、変性したりしている筋肉の起始部(骨格筋の動かない骨への付着部)を切除する手術です。約5cm程の切開で、日帰り手術が可能です。術後は10日ほどのスプリント固定が必要となります。
編集部
最後に、メディカルドック読者へのメッセージがあればお願いします。
片岡先生
名前からそう思われがちですが、テニス肘やゴルフ肘はテニス、ゴルフをしていない方の日常生活でも起こってしまう病気です。実際当院の場合、多くがプレイヤーではない方々です。つまり、日々の生活の中でも痛む場面が多く、困っている人が多いのです。痛みを感じたら早めに医療機関を受診することで、早く治療に結び付けることができます。受診の際、可能であれば「手の外科」など、手指を専門にしている整形外科に相談すると良いでしょう。
※この記事はMedical DOCにて<「テニス肘」は『テニスをしない人』に多いって本当? 治療法についても医師に聞く>と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。