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スポーツ復帰はいつから? 肉離れ・捻挫・靱帯断裂後の正しい回復プロセスを医師解説

 公開日:2025/11/18
アスリートの怪我、回復プロセスなどを教えて!

スポーツをしていると、怪我は避けられないリスクの一つです。しかし、適切に対応することで、速やかに回復や競技復帰し、再発を防ぐことが可能です。本記事では、「肉離れ」「捻挫」「靱帯断裂」を中心に、これらの故障の回復プロセスについて整形外科医の中谷創先生(つくる整形外科祐天寺駅前スポーツクリニック)に解説してもらいました。

中谷 創

監修医師
中谷 創(つくる整形外科祐天寺駅前スポーツクリニック)

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防衛医科大学校病院や自衛隊中央病院などで医師としての経験を積み、自衛隊札幌病院 整形外科部長、自衛隊中央病院 整形外科医長などを経て、2022年12月、「つくる整形外科祐天寺駅前スポーツクリニック」を開院、院長となる。また、ラグビー日本代表チームドクターや、2021年東京オリンピック 七人制ラグビー 大会ドクターなど、スポーツドクターとしての経験も豊富。取得資格は、日本整形外科学会 整形外科専門医、日本整形外科学会 スポーツ医、日本整形外科学会 運動器リハビリテーション医、日本スポーツ協会 スポーツドクター、Prehospital immediate Care in Sports Level 2。

編集部編集部

怪我をした場合、運動はいつ再開して良いのですか?

中谷 創先生中谷先生

痛みや脹れ、筋力回復の程度を見なから、徐々に運動を再開しますが、競技復帰には医師や理学療法士の判断が必要です。そもそもスポーツで起こる故障は、日常生活でのケガとはかなり異なりますので、スポーツ診療を得意とする診断・治療が可能な医師や理学療法士と相談しながら進めていくことをお勧めします。

編集部編集部

一般的な回復プロセスについて教えてください。

中谷 創先生中谷先生

初期には安静にして、患部を固定すると述べましたが、安静に固定していると筋力が衰え、関節も動きにくくなってしまうため、炎症が落ち着き始めた時期からは、筋力回復や関節可動域(曲げたり伸ばしたりできる範囲)の改善を目的としたリハビリを行います。また、安静に固定をしていると、感覚や反応速度も鈍ってくることが多いので、外部の情報をキャッチして対応するためのバランス訓練などを行うこともあります。

編集部編集部

「炎症が落ち着き始めた時期」というのは具体的にどうやってわかるのですか?

中谷 創先生中谷先生

医療機関では、保存療法の場合はエコー検査などで炎症反応を調べることができます。目安としては、腫れや熱感、赤みがある場合はまだ炎症が起こっていると考えることができます。エコー検査では、炎症反応だけでなく、組織の回復状態などもわかるため、そういった確認をした上でリハビリを始めるのです。ただし、炎症などが完全に治るのを待ってからではなく、「治まりつつある時期」から、徐々にリハビリをします。

編集部編集部

最後に、メディカルドック読者へのメッセージがあればお願いします。

中谷 創先生中谷先生

昔は、肉離れや捻挫は「骨がなんともないなら大丈夫」とすぐ復帰していた傾向にありますが、長い目で見るとパフォーマンスを大きく下げます。きちんと競技復帰するためには、肉離れや捻挫を軽く考えず、休んだほうがいい時期はしっかり休み、適切な時期に速やかにリハビリを始められるよう、専門の整形外科などに相談することをお勧めします。

※この記事はメディカルドックにて<「肉離れ」「捻挫」「靱帯断裂」の治療と回復プロセスをご存じですか?【医師解説】>と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。

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