「低血圧くらい大丈夫」は危険! 放置NGな見過ごせない症状とは【医師解説】

「低血圧だから大丈夫」と思っていませんか? 実は、めまいや立ちくらみ、だるさといった軽い症状だけでなく、場合によっては失神や骨折などのリスクにつながることもあります。普段は自覚症状がなくても、体への影響は決して無視できません。低血圧の症状や注意すべきポイントについて、工藤先生に解説していただきました。

監修医師:
工藤 孝文(工藤内科)
日本内科学会・日本糖尿病学会・日本肥満学会・日本東洋医学会・日本抗加齢医学会・日本女性医学学会・日本高血圧学会、日本甲状腺学会・日本遠隔医療学会・小児慢性疾病指定医。
編集部
急性低血圧について伺う前に、低血圧について教えてください。
工藤先生
低血圧とは、最高(収縮期)血圧100mmhg以下、最低(拡張期)血圧60mmhg以下の状態を指します。低血圧は、高血圧とは異なり本人が何らかの症状を自覚して受診しない限り病気とは診断されません。そのため、自覚症状がない場合には低血圧とは診断されず、気付かない方もいらっしゃいます。しかし、血圧は体内のさまざまな臓器に酸素や血液を供給するなどの重要な役割があるため、低過ぎても体に何かしらの影響が出る場合もあります。
編集部
具体的に、低血圧ではどのような症状がみられるのでしょうか?
工藤先生
低血圧の原因や種類にもよりますが、一般的にはめまいや立ちくらみ、体のだるさ、吐き気、動悸、息切れを生じたり、重症の場合には失神したりすることもあります。
編集部
低血圧でも失神などの重症になることもあるのですね。
工藤先生
低血圧の状態が慢性化すると普段から体調不良になることも多く、万が一失神した場合には、骨折や頭部外傷など二次的な問題も生じる恐れがあるため、注意が必要です。
※この記事はメディカルドックにて【急性低血圧ってどんな状態? どんな時に起きるの?】と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。