「慢性頭痛」は頻度で決まる? 医師が教える正しい受診の準備と記録のコツとは

頭痛で病院を受診したとき、医師はどのような点を重視して診断を進めているのでしょうか。実は痛みの頻度やこれまでの治療歴が大きな手がかりとなります。市販薬やサプリメントの服用歴も診断に影響するため、正確な情報を伝えることが大切です。受診時に押さえておきたいポイントについて尾﨑先生に解説していただきました。

監修医師:
尾﨑 聡(えびな脳神経外科)
編集部
患者さんが頭痛を訴えたとき、医師が重視するポイントはどこでしょうか?
尾﨑先生
頭痛の頻度です。「1カ月に15日以上起こる」と慢性頭痛と診断され、15日以下の場合とは治療計画が異なってきます。ですから、頻度・回数に関しては「うろ覚え」ではなく、頭痛ダイアリーなどを活用して、受診前に確認しておいてください。1カ月という長期の観察が無理なら、1週間でも構いません。使いやすいアプリ形式の頭痛ダイアリーもあるので、ぜひ参考にしてみてください。
編集部
過去の治療歴って、どうやって伝えればいいのでしょうか?
尾﨑先生
受診先名と「お薬手帳」があれば、口頭でご説明いただかなくても、医師は把握できます。ただし、市販薬の有無はお薬手帳には記入しないので、どうしても漏れてしまいます。そのため、服用した市販薬があれば、メモするかスマホでラベルを撮影してご持参ください。また、市販薬に限らず、サプリメントやカフェインを含む飲料も同様に記録していただきたいです。
編集部
最後に、読者へのメッセージをお願いします。
尾﨑先生
頭痛でお悩みなら、内科ではなく最初から脳神経外科や脳神経内科を受診してもいいと思います。そのうえで、「いつものかかりつけ医や近場の一般医療機関で診てもらえば十分」とわかったら、ご自身の都合などを優先して、受診先を探してみてください。
※この記事はメディカルドックにて【思わぬ盲点! 原因不明の頭痛に対して、専門クリニックがしていること】と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。