「ニキビ」「おでき」「粉瘤」の違いをご存知ですか? 特徴と見分け方を医師に聞く

「ニキビ」「おでき」「粉瘤」体にできるできものと聞くと似ているように思えますが、実際には原因や症状が異なります。放置すると悪化して痛みや腫れにつながるケースもあるため、正しい理解と早めの対処が大切です。それぞれの特徴や違いについて竹田先生に解説していただきました。

監修医師:
竹田 潮(医療法人社団麗美会 しらゆり皮膚科クリニック)
編集部
体にできる「できもの」について、それぞれ教えてください。まずはニキビから。
竹田先生
毛穴に皮脂が溜まり、出口が炎症を起こしてしまうとできるものです。毛穴がふさがれると、皮脂を栄養源としているアクネ菌という菌が毛穴の中で繁殖します。そうすると肌の表面が赤くなる、痛みが出るといった症状が起こります。思春期には9割の人にできると言われており、主に顔や背中などにできることが多いですね。
編集部
では、おできはどのようなものですか?
竹田先生
掻き傷や刺し傷などの小さな傷に、黄色ブドウ球菌などの細菌が侵入して、腫れたものです。皮膚の下に膿が溜まり、皮膚が腫れて熱をもってきて痛くなります。腋、鼠径(そけい)部、お尻などにできることが多いですね。顔にできると「めんちょう」と呼ばれることもありますね。
編集部
最後に、粉瘤についても教えてください。
竹田先生
皮膚の下にしこりのようなものができるのが粉瘤です。垢などの老廃物が皮膚の下に溜まり表皮がふくらみますが、初期の頃は肌色のままで赤くなったりはしません。中に膿が溜まっていくと、炎症を起こし赤く腫れ、3cmくらいの大きさになります。粉瘤ができる原因は明確にはわかっていませんが、お腹や背中など、体中にできます。
編集部
それぞれどう判別すれば良いのでしょうか?
竹田先生
見た目では判断するのがなかなか難しいので、医師に相談するのが良いかと思います。どの症状にせよ、そのまま放置すると悪化する危険性があるので、できるだけ早めに受診して対処するようにしましょう。
※この記事はメディカルドックにて【「ニキビ」と「おでき」と「粉瘤」、それぞれの違いについて教えて!】と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。