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「ばね指」や「CM関節症」に要注意! スマホの使いすぎで起こる手の症状を医師に聞く

 公開日:2025/12/05
スマホ使いすぎ 手の症状

スマホの操作中に「親指が痛い」と感じたことはありませんか? 一時的な疲れと思って放置してしまうと、実はばね指(屈筋腱腱鞘炎)CM関節症といった病気が隠れている可能性があります。今回は、その原因や特徴について横山先生に解説していただきました。

横山 光輝

監修医師
横山 光輝(よこやま整形外科 手とリウマチクリニック)

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金沢大学医学部医学科(現・金沢大学医薬保健学域医学類)卒業。その後、金沢大学附属病院、金沢医科大学病院および各関連病院にて勤務医として研鑽を積む。2022年、石川県金沢市に「よこやま整形外科 手とリウマチクリニック」を開院。手外科専門医として手、手関節、肘関節などの上肢の疾患のほか、骨折、脱臼などの外傷治療、膝関節および股関節などの人工関節治療、脊椎疾患などの一般的な整形外科疾患治療を含め、多くの診療と手術に携わる。日本整形外科学会専門医・認定リウマチ医、日本手外科学会専門医。前職は金沢医科大学氷見市民病院整形外科教授。

編集部編集部

スマホ操作のしすぎで親指が痛くなった場合、どんな状態が考えられるのですか?

横山 光輝先生横山先生

「親指が痛い」と言ってもメカニズムは様々なので、一概に「こうなっています」とは決められませんが、スマホ操作のしすぎで親指が痛くなった場合、「ばね指(屈筋腱腱鞘炎)」の発症が考えられます。また、親指の付け根にあるCM関節にゆるみが出て「CM関節症」となっているケースも多いですね。

編集部編集部

ばね指とは何ですか?

横山 光輝先生横山先生

親指に限らず、指には「屈筋」と呼ばれる関節を曲げる筋肉があり、それぞれの屈筋の端には「屈筋腱」があります。そして、その腱を滑らかに動かすために、「腱鞘」というトンネルがあります。この腱鞘と、その中を通っている屈筋腱がこすれ合って炎症が起き、ばね指を引き起こします。

編集部編集部

指を使いすぎると、屈筋腱がこすれて炎症を起こすのですか?

横山 光輝先生横山先生

そうですね。スマホを頻繁に触っている人のほかにも、「楽器などで指をよく使う人」「更年期で女性ホルモンの働きが低下している人」「関節リウマチの人」「透析を受けている人」などにもばね指がみられます。

編集部編集部

CM関節症についても教えてください。

横山 光輝先生横山先生

親指の付け根にある関節を(母指)CM関節と言います。CM関節は、スマホの操作だけでなく、箸や筆記用具を使ったり、ものを握ったり、つまんだりするときに負荷がかかります。加齢や使い過ぎなどにより、この関節部分にゆるみが生じた結果、軟骨がすり減って摩擦が生じて腫れや変形が起きるのがCM関節症です。発症するのは、男性と比べて女性の方が3倍ほど多く、とくに45歳以降で患者さんが増える傾向にあります。

※この記事はメディカルドックにて【その指の痛みや変形、スマホのせいかも!? 「スマホ指」の症状や対策を医師が解説】と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。

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