眼瞼下垂が示す隠れた病気とは? 急激な症状が示す危険信号について医師が解説

眼瞼下垂は、一般的には加齢や筋力の低下に伴うもので、重篤な病気を引き起こすことはほとんどありません。しかし、急激に進行した眼瞼下垂には注意が必要です。特に、突然の症状に関しては、脳動脈瘤や動眼神経麻痺といった深刻な病気が隠れている可能性もあります。「杉田眼科」の吉田先生に眼瞼下垂とその注意点についてお話を伺いました。

監修医師:
吉田 真人(杉田眼科)
編集部
眼瞼下垂によって何か重い病気を併発するようなことはないですか?
吉田先生
眼瞼下垂だけで重篤な病気になるということはないと考えてよいでしょう。まれに、重症筋無力症の徴候のことがあり注意です。
編集部
では、眼瞼下垂は症状が出たらすぐに手術をしなければいけないというものでもないのですね。
吉田先生
はい、誤解されては困るのですが、脳動脈瘤(のうどうみゃくりゅう)ができた時に動眼神経麻痺によって眼瞼下垂が起こることがあります。このような場合は、動眼神経が障害された途端に眼瞼下垂が表れます。こうした眼瞼下垂は、私がお話してきた眼科や美容形成外科で扱う眼瞼下垂の話とはまったく違います。この点には注意してください。
編集部
それはこわいですね。見分ける方法はあるのでしょうか?
吉田先生
年齢によるものは長い時間の経過のなかで眼瞼下垂を起こしていきますが、急激に起こるものはほかの重篤な病気が隠れている場合があります。急になったのか、それとも徐々になったのかということは、ご自身の身体の状態を把握する上でとても大切です。
※この記事はメディカルドックにて【眼瞼下垂が頭痛や肩こりの原因になるって本当?】と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。