高血圧はなぜ怖い? 高血圧が引き起こすリスクとその予防法を医師が解説

高血圧症は、心臓から送り出された血液が動脈の内壁を押す力が正常範囲を超えて続く状態です。血圧が高くなる原因はさまざまで、特に動脈硬化が関与していることが多いようです。高血圧と動脈硬化の関係について「おばな内科クリニック」の川名部先生にお聞きしました。
編集部
高血圧について教えてください。
川名部先生
血圧とは心臓から送り出された血液が動脈の内壁を押す力を数値化したもので、高血圧症は正常範囲よりも高い血圧が続く病態をいいます。
編集部
どうして血圧が高くなるのですか?
川名部先生
原因はひとつではなくさまざまです。例えば、血管に弾力があるときは、血圧は基準値以下に収まりますが、動脈硬化などで血管が厚く、硬くなるとそれを補うために心臓がより強い力で全身に血液を送ろうとするため血圧が上がります。これが動脈硬化による高血圧症です。血圧にはいわゆる「上(収縮期血圧)」と「下(拡張期血圧)」がありますが、動脈硬化による高血圧症の場合は、上も下も高くなるのが特徴です。
編集部
動脈硬化があると血圧が高くなってしまうのですね。
川名部先生
そうですね。さらに、血圧が高い状態が続くと血管の壁に圧力がかかり、血管の壁がさらに厚く、硬くなります。そうなるとさらに強い力で血液を押し出す必要があるため高血圧に拍車がかかり……といった悪循環が常態化してしまいます。

監修医師:
川名部 新(おばな内科クリニック)
※この記事はメディカルドックにて<「血圧が高い=単なる高血圧ではない」可能性も!? 怖い“二次性高血圧”とは?>と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。