「産後うつ」に陥ってしまう原因はご存じですか? 育児困難の要因も医師が解説

子どもを出産したあと「産後うつ」に陥ったり、「育児困難」になったりすることで、大きなストレスを抱えてしまう人がいます。そうなってしまうと、本人はもちろん、子どもや周囲の人たちもみんな不幸になることもあります。今回は、産後うつや育児困難の要因について、あおきメンタルクリニックの青木先生に教えていただきました。
編集部
なぜ、産後うつになるのですか?
青木先生
大きく分けて、2つの原因が考えられます。1つは、出産に伴うホルモンバランスの変化。もう1つは、出産したことによる環境の変化や育児への不安です。
編集部
身体的・精神的な要因が重なっているのですね。
青木先生
そのほかにも家族の理解が足りなかったり、サポートが不足していたり、慢性的に睡眠不足が続いていたりすることも産後うつの要因になるとされています。
編集部
一方、育児困難の原因はなんですか?
青木先生
いろいろな要素があります。まずは本人の性格として、生真面目で几帳面という問題があります。完璧な母親を目指そうとするあまり、大きなストレスを感じてしまうのです。それから周囲のサポートが得られていないことや、産休や育休などにより社会との孤立を感じていることも要因となります。
編集部
いろいろなことが要因として考えられるのですね。
青木先生
はい。それから重要な要因として、自分の生育過程において体験した両親との葛藤もあります。つまり、自分が育児をする立場になり、育児を通してその葛藤が活発になるのです。そのため精神的に混乱したり苦悩したりして、育児困難が生じる場合もあります。

監修医師:
青木 豊(あおきメンタルクリニック)
※この記事はMedical DOCにて<「産後うつ」「育児困難」にならずに子育てを上手く乗り切るコツを医師が解説>と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。