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「お腹の不調」は放っておいても大丈夫? 病院を受診する目安や検査内容を医師が解説!

 公開日:2025/03/09
お腹の不調で病院を受診するときの目安は? 検査方法や診断基準を消化器内科医が解説

便秘や下痢が続くと、お腹が張ったり苦しくなったりするだけでなく、ストレスに感じてイライラしたり、食欲がなくなったりと、心身ともに悪影響を及ぼします。そうしたお腹の不調は、もしかしたら腸の病気かもしれません。今回は、お腹の不調で病院を受診する目安や、検査方法・診断基準について、「天白宮田クリニック」の宮田先生に解説していただきました。

編集部編集部

お腹の調子が悪いときには、病院を受診した方がいいのでしょうか?

宮田 雅弘先生宮田先生

便秘や下痢は身近な症状ゆえに、「大したことない」と放置する人が多いのですが、長期間・繰り返し不調が続く場合は注意が必要です。便秘と下痢を交互に繰り返す場合もありますし、また、硬い便が出た後に下痢が起きるという場合もあります。そのような場合は、念のため消化器内科を受診することをおすすめします。

編集部編集部

なぜ、受診した方がいいのですか?

宮田 雅弘先生宮田先生

過敏性腸症候群は一般的な疾患ですが、自分では病気と気づかず、放置している人が少なくありません。しかし、実際には過敏性腸症候群ではなく、潰瘍性大腸炎が起きている場合もあります。また、便秘と下痢を繰り返すことで仕事や勉強に影響も及びます。

編集部編集部

お腹の不調が続くときには、どのような検査がおこなわれるのですか?

宮田 雅弘先生宮田先生

一般的におこなわれる検査は、問診、血液検査、腹部CT検査です。腸の炎症が疑われる場合には、大腸内視鏡検査をおこなう場合があります。

編集部編集部

過敏性腸症候群の診断基準は?

宮田 雅弘先生宮田先生

大腸などに大腸がんなどの悪性疾患や炎症性腸疾患などの異常がないことが明らかであり、以下の条件を満たす場合には、過敏性腸症候群と診断されます。

IBSの診断基準(ローマⅣ基準)
繰り返す腹痛が、最近3カ月の間で平均して少なくとも週1日あり、次のうち2つ以上の基準を満たす

  • 排便に関連する
  • 排便頻度の変化を伴う
  • 便形状(外観)の変化を伴う

※少なくとも診断の6カ月以上前に症状があり、最近3カ月間は基準を満たしていること

編集部編集部

過敏性腸症候群は治るのですか?

宮田 雅弘先生宮田先生

はい。生活習慣を改善し、ストレスをためないことが重要です。それでも症状が改善しない場合は、薬物治療をおこないます。

宮田 雅弘

監修医師
宮田 雅弘(天白宮田クリニック)

プロフィールをもっと見る
藤田保健衛生大学(現・藤田医科大学)医学部卒業。名古屋掖済会病院、春日井市民病院で勤務した後、藤田保健衛生大学消化管内科助教および同大学医学部客員助教就任。2016年、愛知県名古屋市に「天白宮田クリニック」を開院。苦痛の少ない内視鏡を得意とし、胃腸のトラブル、生活習慣病、切り傷の治療など、幅広い症状に対応。地域住民のかかりつけ医として、地域医療に幅広く貢献している。日本消化器病学会専門医、日本外科学会専門医、日本消化器内視鏡学会消化器内視鏡専門医、日本医師会認定産業医。

※この記事はMedical DOCにて<お腹の不調は腸が原因? 消化器内科医が過敏性腸症候群などの病気と胃腸の調子の悪さからくる症状を解説>と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。

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