「糖尿病」の3つの治療法はご存じですか? 薬の効果や選ぶポイントも医師が解説!

国民病として、患者数が急激に増加している「糖尿病」。糖尿病にはステージがあり、進行すると症状や治療方法も変わってきます。今回は、どのように糖尿病の治療法について、「そのだ内科糖尿病・甲状腺クリニック 渋谷駅道玄坂院」の薗田先生にうかがいました。

監修医師:
薗田 憲司(そのだ内科 糖尿病・甲状腺クリニック渋谷駅道玄坂院)
編集部
糖尿病はどのようにして治療するのですか?
薗田先生
糖尿病の症状に応じた治療法をおこないます。糖尿病の治療は「食事療法」「運動療法」「薬物療法」の三本柱で進められます。ただし、初期の糖尿病であれば、食事療法と運動療法で血糖値をコントロールすることも可能です。
編集部
例えば、どのようなことをおこなうのですか?
薗田先生
カロリー制限に加えて、各栄養素をバランスよく摂取することを目指します。また、運動療法では有酸素運動と筋力トレーニングをおこなうことが推奨されています。運動するとインスリンの効きが改善したり、血液中のブドウ糖が消費されて血糖値が下がったりする効果が期待されます。
編集部
食事療法に加えて、薬物を使った治療もおこなうのですか?
薗田先生
一般的にはHbA1cが7%以上になると、薬物療法を始めることが多い印象です。糖尿病の治療薬には、インスリンの分泌を促す薬やインスリンの効きを良くする薬、体重を落とす薬、糖質の消化吸収を抑制する薬、腎臓から尿へブドウ糖を出す薬など、様々な種類があります。ただし、治療薬でも効果がみられない場合にはインスリンの自己注射をおこないます。
編集部
あらためて、どのように糖尿病と向き合えばいいですか?
薗田先生
最近は糖尿病の治療薬の種類も増えており、新薬の開発も次々と進んでいます。その中で、自分に合った治療薬を選択し、カスタマイズすることが重要です。例えば、「痩せ型の糖尿病の人」と「肥満の糖尿病の人」では、使用すべき治療薬が異なります。そのため、治療効果を期待するなら、治療薬をしっかり使いこなしてくれる医療機関に相談するのがおすすめです。また、早期に治療を開始すれば、普通の人と変わらない生活を送ることができるので、健康診断などで異常を指摘されたら、早めに専門医を受診しましょう。
※この記事はMedical DOCにて<「糖尿病」の合併症、あなたは何個わかりますか? 症状・治療法も医師が徹底解説!>と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。