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「肝斑」と「シミ」の違いはご存じですか? 発生する原因も美容皮膚科医が解説

 公開日:2025/01/06
どう違うの?

「肝斑」は、30~50代の女性に多く見られるシミの一種で、頬骨や目の周りに左右対称に広がる特徴があります。ほかのシミとは異なり、もやっとした薄褐色で輪郭がはっきりしないのが特徴です。紫外線や肌への摩擦、さらには女性ホルモンのバランスが関係するとされますが、その発生メカニズムは未解明の部分も多いです。本記事では、肝斑の特徴や原因などについて医師が詳しく解説します。

髙瀬 聡子

監修医師
髙瀬 聡子(ウォブクリニック中目黒)

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東京慈恵会医科大学卒業。東京慈恵会医科大学附属病院にて臨床研修修了。その後、東京慈恵会医科大学附属病院皮膚科に入局し皮膚科診療に従事、アトピー外来・レーザー外来などを担当。2007年、東京都目黒区に「ウォブクリニック中目黒」を開院。日本皮膚科学会、日本美容皮膚科学会、日本抗加齢医学会、日本香粧品学会、日本レーザー医学会の各会員。著書に「ゆる美容事典」ほか。

編集部編集部

「肝斑」とはなんですか?

髙瀬 聡子先生髙瀬先生

主に30~40代を中心とし、50代後半くらいまでの時期に頬骨・目の周りを中心に左右対称に表れるのが肝斑です。「日光黒子(老人性色素斑)」や「そばかす」のようにはっきりした輪郭は、肝斑には見られません。もやっと薄褐色のシミが広がるイメージです。

編集部編集部

「シミ」とは違うのですか?

髙瀬 聡子先生髙瀬先生

「シミ」の種類の一つが肝斑です。はっきりとした輪郭がないほか、左右対称に表れたり、色も若干異なっているなどの特徴から、ほかのシミと区別することできます。しかしながら、「後天性真皮メラノサイトーシス(ADM)」のように、左右対称に表れるあざや「日光黒子」の下に肝斑がかくれているケースなど、さまざまなパターンがあり、肝斑をきちんと診断するのは専門家でないと難しいかもしれません。

編集部編集部

では、肝斑ができる原因はなんなのですか?

髙瀬 聡子先生髙瀬先生

肝斑もほかのシミと同様に、紫外線や肌への過剰な摩擦・刺激で悪化する傾向があり、これらが原因の一つとなっていると考えられています。しかし、厳密な発生のメカニズムについては、実のところまだはっきり分かっていません。妊娠や経口避妊薬(ピル)の服用で肝斑ができたり、高齢となって閉経を迎えると肝斑が薄くなったり消えたりすることから、女性ホルモンのバランスが関わっているのは間違いないと思います。また、ストレスとも関わりがあると言われています。

編集部編集部

閉経で薄くなったり消えたりするのですね。

髙瀬 聡子先生髙瀬先生

そうです。肝斑の発生は50代後半くらいまで続きますが、60代を超えてから発生することはあまりありません。ほかのシミでも、例えば「そばかす」は、思春期を中心に発生し、「日光黒子」は加齢とともに発生の割合が高くなるなど、年代により発生のしやすさが異なるものがあります。

※この記事はMedical DOCにて【「肝斑」治療を皮膚科医が解説 レーザー・飲み薬・塗り薬 効果的な治療法とは?】と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。

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