いつ受診すれば良い? 「精神科・心療内科」の違いや受診の目安を医師に聞く
心と体の不調を感じても、精神科や心療内科を受診する機会が無かった人は、受診に緊張してしまったり、躊躇してしまうことも多いのではないでしょうか? 受診の目安や、精神科と心療内科の違いなどを、梅屋敷森田クリニックの森田先生に教えてもらいました。
監修医師:
森田 桂子(梅屋敷森田クリニック)
編集部
精神科や心療内科は、どんな人が受診することが多いのですか?
森田先生
たとえば「気が沈みがち」「夜眠れない」「食欲がない」など、「いつもとなんだか違うな、おかしいな」と感じる人が受診していることが多いですね。そのほか、「生理前にイライラする」「更年期障害が辛い」などの症状がある人で、婦人科の治療ではメンタル面をコントロールできない人が訪れることもあります。
編集部
そうした症状がどれくらいの期間続いたら、受診した方が良いのですか?
森田先生
期間としては2週間程度その状態が続いたら、受診することをおすすめしています。
編集部
精神科と心療内科、どちらを受診すれば良いのでしょうか?
森田先生
混同されやすいのですが、精神科と心療内科では専門とする分野が違います。精神科は心のトラブルを扱う科目、一方、心療内科は、体に現れたトラブルを扱う科目です。どちらに表れた症状が目立つのかによって、受診する科目を選択すると良いと思います。
編集部
症状がどこに現れているかで決めるのですね。
森田先生
はい。しかし、「本質的な原因はどこにあるのか?」ということに注意する必要もあります。たとえば摂食障害のため極度に痩せている人は、内科の治療が必要なことも多いので、心療内科の方が良い場合もあります。
編集部
特に症状はなくても、ストレスや不安の相談だけでも受診できるのでしょうか?
森田先生
もちろんです。特に精神疾患は早期に発見して、必要に応じて治療を開始するのが大切とされています。できれば病気を発症する前に、病気の芽を摘むことをおすすめします。
編集部
初めて受診をするときは、予約をした方が良いのですか?
森田先生
精神科や心療内科は、多くが予約制を採用しています。なぜなら初診は時間がかかることが多いからです。患者さんのお話を聞くことに多くの時間を充てるので、できれば予約した方が良いでしょう。
※この記事はメディカルドックにて【「精神科・心療内科の初診」で聞かれることや流れはご存じですか? 医師が解説】と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。