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【糖尿病予備軍】「血糖値スパイク」とは? 食後に眠気や血糖値の急上昇・急降下も

 公開日:2024/07/22
隠れ糖尿病

「食後、血糖値が急上昇し、急降下する状態」のことを血糖値スパイクと言います。糖質の取りすぎや加齢などが、その原因にはあるようです。血糖値スパイクを起こすとどのような症状が表れるかなどについて、「豊洲内科・糖尿病/形成・美容外科クリニック」の澤口達也先生に話を聞きました。

※この記事はMedical DOCにて【隠れ糖尿病に注意! 医師が食後の眠気を招く「血糖値スパイク」の危険性と予防法を解説】と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。

澤口 達也

監修医師
澤口 達也(豊洲内科・糖尿病/形成・美容外科クリニック)

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日本大学医学部医学科卒業。その後、東京医科歯科大学初期臨床研修医、東京都健康長寿医療センターや横浜市立みなと赤十字病院に勤務、獨協医科大学心臓・血管内科 / 循環器内科助教を務める。2023年、東京都江東区に「豊洲内科・糖尿病/形成・美容外科クリニック」を開院。医学博士。日本糖尿病学会糖尿病専門医、日本内科学会認定内科医、日本医師会認定健康スポーツ医。日本内科学会、日本糖尿病学会、日本糖尿病協会、日本内分泌学会、日本甲状腺学会、日本アレルギー学会、日本ステロイドホルモン学会の各会員。

編集部編集部

血糖値スパイクとはなんでしょうか?

澤口 達也先生澤口先生

簡単に言えば、「食後、血糖値が急上昇し、急降下する状態」のことです。健康的な人の場合、血糖値は緩やかに上昇します。しかし、血糖値スパイクの状態になると急激に血糖値が上昇した後、急降下するというように、変化が激しいのが特徴です。食後高血糖」とも呼ばれています。

編集部編集部

なぜ、急上昇・急降下するのですか?

澤口 達也先生澤口先生

通常、食事で糖質を摂取すると、体内では「インスリン」というホルモンが膵臓から分泌されます。インスリンは糖の代謝を調節し、血糖値を下げる働きがあるため、正常にインスリンが分泌されていれば、血糖値が急激に上昇したり急降下したりすることはありません。しかし、なんらかの原因によりインスリンが速やかに分泌されなかったり、インスリンの働きが悪かったりすると、血糖値が急上昇・急降下してしまうのです。なお、体内において血糖値を上げるホルモンは複数存在していますが、血糖値を下げるホルモンはインスリンしかありません。

編集部編集部

なぜ、インスリンの分泌が遅れたり、働きが悪くなったりするのですか?

澤口 達也先生澤口先生

日常的に糖質を過剰に摂取すると、頻繁にインスリンが分泌されることになりますから、やがて膵臓が疲弊してインスリンを分泌する力が衰えてしまいます。また、加齢によっても膵臓の働きが衰えます。

編集部編集部

主に、糖質の取りすぎや加齢が原因ですか?

澤口 達也先生澤口先生

そうですね。そのほかにも、肥満や運動不足によりインスリンの効きが悪くなることも、血糖値スパイクの原因になります。

編集部編集部

血糖値スパイクを起こすと、どのような症状が表れますか?

澤口 達也先生澤口先生

自覚症状として食後、急激に眠くなる場合は血糖値スパイクが疑われます。なぜなら、急激に血糖値が下がると、低血糖症状として眠気やだるさが引き起こされるからです。そのほか、冷や汗、動悸、手の震えなども典型的な低血糖症状です。また、低血糖になると頭痛が起きたり、ひどい場合には失神したり痙攣(けいれん)したりすることもあります。

この記事の監修医師

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