医師が警鐘「梅毒が若い女性で流行中」 知っておきたい検査・診断基準・注意点
昨今、感染者数が急増している「梅毒」は、若い女性を中心に感染拡大しています。梅毒の検査方法や診断基準などについて「シュシュレディースクリニック 戸田公園」の前出先生に解説していただきました。
※この記事はMedical DOCにて【「梅毒」はコンドームをつけてもうつるって本当? 医師が治療法や感染・放置するリスクも解説】と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。
監修医師:
前出 喜信(シュシュレディースクリニック 戸田公園)
編集部
それは怖いですね。
前出先生
そうですね。特に、妊娠中の梅毒感染は非常に危険です。妊婦さんが梅毒に感染すると胎盤を通って胎児にも感染し、死産や早産になったり、「先天梅毒」といって生まれた赤ちゃんの骨や神経、臓器などに異常をきたしたりすることがあります。
編集部
若くても注意が必要なのですね。
前出先生
むしろ若い方にこそ、この病気を知っていただき、十分に注意していただきたいと思います。特に女性は、20代の感染者が突出して多いのです。男性は20〜50代の感染者が多く、決して「若いから大丈夫」ということはありません。
編集部
梅毒の検査は、どのように行われるのですか?
前出先生
医療機関で、専門医による診察と血液検査を行います。血液検査で、梅毒の抗体が確認されれば、梅毒と診断されます。一部の保健所でも、検査してくれるところがあるようです。
編集部
検査について、注意点などありますか?
前出先生
血液検査の結果から感染の有無を正確に判断できるよう、感染したかもしれない時期や、感染対策の有無(コンドームの使用有無など)について、説明できるように準備しておくと良いでしょう。また、パートナーにも感染の可能性がありますので、検査、そして必要に応じて治療を受けてもらうことが重要です。特定のパートナーがいる方は、当院のように、ご自身とパートナーの同時治療が可能な医療機関で相談するのをお勧めします。