「梅毒」の初期症状はご存じですか? 進行すると死に至る可能性が!?【医師が解説】
「梅毒」の初期症状はご存じですか? 気づかずに進行すると、死に至る可能性もあるそうです。今回は、梅毒の症状について「シュシュレディースクリニック 戸田公園」の前出先生に解説していただきました。
※この記事はMedical DOCにて【「梅毒」はコンドームをつけてもうつるって本当? 医師が治療法や感染・放置するリスクも解説】と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。
監修医師:
前出 喜信(シュシュレディースクリニック 戸田公園)
編集部
「梅毒」とはどんな病気ですか?
前出先生
性交渉で感染する「性感染症」の一つです。梅毒トレポネーマという菌が、粘膜同士の接触により感染します。感染から発症までは潜伏期間があり、感染から3週間ほど経ってから症状が出現します。
編集部
映像作品の影響もあり、「昔の病気」というイメージがあります。
前出先生
※参照:厚生労働省「性感染症 梅毒」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/seikansenshou/syphilis.html
編集部
梅毒に感染すると、どんな症状が出るのですか?
前出先生
梅毒の症状は、いくつかの病期に分類されます。初期の症状は性器、肛門や口腔内などの感染部位に、痛みのない硬いしこり(初期硬結)やただれ(潰瘍)ができ、その周辺のリンパ節が腫れます(第1期)。その後3ヶ月くらい経過すると、全身の皮膚や粘膜に発疹が出てくるようになります(第2期)。
編集部
そのまま進行するとどうなるのですか?
前出先生
さらに3年以上経過すると、臓器の機能障害が進行し(第3期)、感染後10年以上経つと心臓や血管、脳に影響が表れ、痙攣や意識障害をきたし、死に至る可能性もあると言われています(第4期)。