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「梅毒」の初期症状はご存じですか? 進行すると死に至る可能性が!?【医師が解説】

 公開日:2024/06/19
梅毒 心臓や脳にも影響

「梅毒」の初期症状はご存じですか? 気づかずに進行すると、死に至る可能性もあるそうです。今回は、梅毒の症状について「シュシュレディースクリニック 戸田公園」の前出先生に解説していただきました。

※この記事はMedical DOCにて【「梅毒」はコンドームをつけてもうつるって本当? 医師が治療法や感染・放置するリスクも解説】と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。

前出 喜信

監修医師
前出 喜信(シュシュレディースクリニック 戸田公園)

プロフィールをもっと見る
日本産科婦人科学会認定専門医、日本性感染症学会認定医、日本周産期・新生児医学会周産期専門医。1997年、島根医科大学医学部(現・島根大学医学部)卒業後、島根大学医学部附属病院 産科婦人科 助教や鹿児島市立病院 総合周産期母子医療センター科長、熊本福田病院地域周産期医療センター 新生児科部長などを経て現職(シュシュレディースクリニック 戸田公園 院長)。「怖くない、痛くない、面倒くさくない」をモットーに、相談して良かったと安心していただけるような診療を日々心がけている。

編集部編集部

「梅毒」とはどんな病気ですか?

前出 喜信先生前出先生

性交渉で感染する「性感染症」の一つです。梅毒トレポネーマという菌が、粘膜同士の接触により感染します。感染から発症までは潜伏期間があり、感染から3週間ほど経ってから症状が出現します。

編集部編集部

映像作品の影響もあり、「昔の病気」というイメージがあります。

前出 喜信先生前出先生

そういったイメージをお持ちの方も多いと思いますが、決してそうではありません。厚生労働省の報告によると、梅毒の感染者は1967年以降減少していたのですが、2011年頃から再び増加傾向となっています。感染者は現在も増加を続けており、2019年から2020年に一旦減少しましたが、2021年以降再び大きく増加しています。2022年には1万例を超える報告があり、なお注意が必要です。

※参照:厚生労働省「性感染症 梅毒」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/seikansenshou/syphilis.html

編集部編集部

梅毒に感染すると、どんな症状が出るのですか?

前出 喜信先生前出先生

梅毒の症状は、いくつかの病期に分類されます。初期の症状は性器、肛門や口腔内などの感染部位に、痛みのない硬いしこり(初期硬結)やただれ(潰瘍)ができ、その周辺のリンパ節が腫れます(第1期)。その後3ヶ月くらい経過すると、全身の皮膚や粘膜に発疹が出てくるようになります(第2期)

編集部編集部

そのまま進行するとどうなるのですか?

前出 喜信先生前出先生

さらに3年以上経過すると、臓器の機能障害が進行し(第3期)、感染後10年以上経つと心臓や血管、脳に影響が表れ、痙攣や意識障害をきたし、死に至る可能性もあると言われています(第4期)。

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