皮膚科専門医が明かす「老人性色素斑」と「肝斑」治療のクリニック選びのコツ
老人性色素斑と肝斑の治療は、「患者一人ひとりのライフスタイルや状況によって、方向性が大きく変わってくる」と語るのは目黒駅前アキクリニックの秋山俊洋先生に、実際にクリニックを選ぶときのコツを教えてもらいました。
※この記事はMedical DOCにて【皮膚科医に聞く! 老人性色素斑と肝斑が混在している場合のシミはどうやったら消える?】と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。
監修医師:
秋山 俊洋(目黒駅前アキクリニック)
編集部
治療の効き目には、個人差があると聞いたことがあります。
秋山先生
たしかに、治療効果は個人の感じ方の違いで評価も大きく異なります。同じ施術例をお見せして、「こんなに良くなるの?」と感じる人もいれば、「この程度なの?」と感じる人もいらっしゃいます。ですから、当院では事前に施術例をお見せして「何回目でどういった効果が期待できるのか」をご自身の目で確認していただいています。
編集部
加えて、肌質や地肌の色にも個人差がありますよね?
秋山先生
はい。肌にはそれぞれ遺伝的なスキンタイプがあります。同じように紫外線を浴びても、光老化・シミのできにくい人がいらっしゃいます。同様に、レーザーに反応しやすい人、しにくい人もいらっしゃいます。また、治療期間中のセルフケアや紫外線ケアの仕方でも結果が異なることがあります。したがって、なおのこと“毎回の肌診察”による確認が必要になってきます。
編集部
先生が治療を受けるとしたら、何を「クリニック選び」の基準にしますか?
秋山先生
「医師の誠実さ」と「医師が毎回の肌診察をしているかどうか」です。医師の資格のないカウンセラーやトリートメントコーディネーターが治療計画を立てるべきではないと考えています。実際の治療には、医学的な側面に加えて、患者さんのライフスタイルなども重要視します。「多少刺激があっても早く結果を出したい」、「人前に出るお仕事などでマイルドな治療を希望したい」など、一人ひとりのライフスタイルや状況によって、治療の方向性は大きく変わってくるからです。
編集部
最後に、読者へのメッセージをお願いします。
秋山先生
担当医が患者さんの立場になって、「もし自分だったら」とういう視点でご提案することは大切だと思っています。そのため、肌診察と個別治療の必要性を今回伝えさせていただきました。色々と話を聞いてきて、複数の治療計画を提示するクリニックがあるとしても、煩わしく感じないでほしいです。それは、医師が最善手と高い満足度を追求しようとしている証拠なのかもしれません。