【危険】生理中のHは性感染症リスクが増える!? 感染対策を産婦人科医が解説!
生理中の性行為には様々なリスクがあることをご存じですか? 今回は、その中でも性感染症について「ショコラウィメンズクリニック」の木崎先生に解説していただきました。
※この記事はMedical DOCにて【生理中のセックスはキケン! 妊娠や性感染症のリスクを産婦人科医が解説】と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。
監修医師:
木崎 尚子(ショコラウィメンズクリニック)
編集部
月経中の性行為には、どのようなリスクがあるのですか?
木崎先生
性感染症の感染リスクがあります。性感染症とは、性行為によって感染する病気のことです。月経中に性行為をすると、性感染症にかかるリスクが高くなるのです。
編集部
なぜ、性感染症を発症するリスクが高まるのですか?
木崎先生
月経中の腟内は、その他の時期に比べてとてもデリケートになっていて、少々の刺激でも傷ができやすいからです。通常、腟内には強力な免疫機能があり、ウイルスや雑菌が内部に侵入するのを防いでいます。しかし月経中は少しの刺激でも傷ができやすく、また、女性ホルモンの関係で免疫機能が低下しているため、ウイルスや雑菌が傷口から侵入しやすくなっているのです。
編集部
具体的には、どのような病気を発症するリスクがあるのですか?
木崎先生
たとえば、クラミジア、ヒトパピローマウイルス、淋菌などに感染するリスクが上昇します。さらにこれらのウイルスや菌が原因となって、HIVに感染するリスクもあります。
編集部
感染症になると、パートナーにもうつる可能性がありますね。
木崎先生
もちろん、感染症のリスクがあるのは月経中だけではありません。特に最近では梅毒やヒトパピローマウイルスに感染する人が増えています。自分が感染していることに気づかず、性行為をすることで、パートナーにもうつしてしまうリスクがありますから、月経中はもちろん、普段から感染症対策をしっかりすることが大切です。
編集部
避妊具を使えば感染するリスクはなくなるのでしょうか?
木崎先生
確かに避妊具を使えば、使わないよりも感染のリスクは下がるかもしれません。しかし正直なところ、「避妊具を使った方が、まだ良い」という程度です。避妊具を使っても、ウイルスや菌の感染を防げるのは局所に過ぎず、外陰部などにウイルスや菌が触れれば感染のリスクは高まります。感染症を予防するためには、正しい知識を持つこと、それから、不安があったら感染を拡大しないためにも、できるだけ早く医療機関で診察を受けることが大切です。